ロード・トゥ・パーディションは、2002年公開のアメリカ合衆国の映画。小池一夫、小島剛夕の漫画『子連れ狼』をモチーフとした重厚かつ繊細な世界観で、題名(地獄への道)は原作者が執筆の際に影響を受けた『子連れ狼』のキャッチコピー「冥府魔道を行く父子」からきている。『アメリカン・ビューティー』で第72回アカデミー賞の作品賞と監督賞をダブル受賞したサム・メンデスが、トム・ハンクス、ポール・ニューマン、ジュード・ロウといった新旧実力派スターを揃え大恐慌時代のシカゴを舞台に、マフィアの世界の掟と、父と息子の絆を描いた人間ドラマ。
ロード・トゥ・パーディション 映画批評・評価・考察
ロード・トゥ・パーディション(原題:Road to Perdition)
脚本:33点
演技・演出:17点
撮影・美術:15点
編集:8点
音響・音楽:7点
合計80点
ストーリーの重厚感と映像の美しさが印象的で演じる俳優陣がみな渋い。マフィア世界に生きる二つの親子愛を対照的に描いているのが印象的で、クライマックスに向けてそれぞれの親子の地獄への歩みが心に刺さる。
ロード・トゥ・パーディション あらすじ(ネタバレ)
イリノイ州ロックアイランドで、妻と2人の息子と共に暮らすマイケル・サリヴァンは、良き夫・良き父でありながらアイルランド系マフィアの殺し屋という裏の顔も持っていた。マフィアのボスであるジョン・ルーニーは、サリヴァン一家を自分の家族のように溺愛していた。その一方で実の息子であるコナーに対しては冷ややかで、コナーはそれを苦々しく思っていた。
ある日、組織の幹部会で父から激しく自分のミスを攻め立てられたコナーは、父への恐れと、そんな父に自分以上に溺愛されるサリヴァン一家への嫉妬と憎悪の念を抱くようになり、サリヴァンの妻と次男を殺害。それを知ったサリヴァンは生き残った長男と共にコナーへの復讐を決意。実の息子と、それ以上に愛したサリヴァン父子との間に板挟みになったジョンは実の息子を選び、サリヴァンの許に一流の殺し屋であるマグワイアを派遣。マグワイアの度重なる襲撃から逃れたサリヴァン父子は、かつて自分たちを愛してくれたジョンと、妻子の敵であるコナーを射殺。心身ともに憔悴しきったサリヴァンは息子と共に海辺の小さな家で一時の休息を過ごす。しかし突然サリヴァンの体を一発の銃弾が打ち抜いた。後ろを振り返るとマグワイアがいた。瀕死の状態でマグワイアを射殺したサリヴァンは、泣きつづける息子の腕の中で息を引き取るのであった。
ロード・トゥ・パーディション スタッフ
監督:サム・メンデス
脚本:デイヴィッド・セルフ
原作:マックス・アラン・コリンズリチャード・ピアース・レイナー
製作:サム・メンデス,ディーン・ザナック,リチャード・D・ザナック
製作総指揮:ウォルター・F・パークス,ジョーン・ブラッドショウ
撮影監督:コンラッド・L・ホール
プロダクションデザイナー:デニス・ガスナー
編集:ジル・ビルコック
衣裳デザイン:アルバート・ウォルスキー
音楽:トーマス・ニューマン
配給:ドリームワークス,20世紀フォックス
ロード・トゥ・パーディション キャスト
マイケル・サリヴァン:トム・ハンクス
マイケル・サリヴァン・Jr:タイラー・ホークリン
ジョン・ルーニー:ポール・ニューマン
マグワイア:ジュード・ロウ
コナー・ルーニー:ダニエル・クレイグ
アニー・サリヴァン:ジェニファー・ジェイソン・リー
フィン・マガヴァン:キアラン・ハインズ
フランク・ニッティ:スタンリー・トゥッチ
アレクサンダー・ランス:ディラン・ベイカー
カルヴィーノ:ダグ・スピヌッザ
ジャック・ケリー:デヴィッド・ダーロウ
フランク:ケヴィン・チャンバーリン
サラ:ダイアン・ドーシー
ヴァージニア:ペギー・ローダー
ニッティの部下:ロデリック・ピープルズ
ルビー:ララ・フィリップス