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10 クローバーフィールド・レーン|奴らはあらゆるフォームでやってくる―。 謎が謎を呼ぶSFパニック・アクション

10 クローバーフィールド・レーン
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10 クローバーフィールド・レーンは、2016年公開のアメリカ合衆国の映画。2008年公開の映画『クローバーフィールド/HAKAISHA』と同じ題名を冠しているものの、内容に直接の繋がりはない。しかし、前作同様「クローバーフィールド」の名称が劇中で登場するほか、物語の背後に巨大企業「タグルアト社」の存在が見え隠れするなど、関連性を意識した部分も見受けられる。この点について製作のJ・J・エイブラムスは、前作の正統な続編ではないことを前置きした上で、本作が「前作と同じDNAを持つ」「血のつながった映画」として作られた、いわゆる精神的続編であると表現している。また、前作に引き続き本作でもタグルアト社の仮想企業サイトがファンに向けたバイラルメディアとしての役割を担っている。

10 クローバーフィールド・レーン 映画批評・評価・考察


10 クローバーフィールド・レーン(原題:10 Cloverfield Lane)

脚本:33点
演技・演出:18点
撮影・美術:15点
編集:8点
音響・音楽:7点
合計81点

前作とほぼ無関係な話なのですが、前作と違った演出と大ベテラン俳優のジョン・グッドマンの演技力と初々しく知的な雰囲気のあるメアリー・エリザベス・ウィンステッドの対比が良く、ストーリーの緊張感とミステリーともサスペンスともいえる演出が面白かったです。この役のジョン・グッドマンは『バートン・フィンク』に出演時の雰囲気に良く似ていて、キャスティングの段階で意識していたのが見える感じでした。

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10 クローバーフィールド・レーン あらすじ(ネタバレ)

服飾デザイナー志望のミシェルはある日婚約者のベンと喧嘩し、家を出て車を走らせる。ルイジアナ州の森と畑が広がる一帯にさしかかると、カーラジオから南部海岸一帯が原因不明の停電に襲われているとのニュースが流れる。すると突然大きな衝撃と共にミシェルの車は追突され、転落する交通事故に見舞われる。

目が覚めたミシェルは、自分が右足に大怪我を負い、治療を受けた状態で地下室に繋がれた状態で監禁されていることに驚く。時刻は丸1日たった月曜日の午後6時29分である。間もなく、監禁されている部屋に腰に銃を下げた太った初老の男・ハワードが入って来る。彼によると、ここはレイクチャールズから65km地点にある自分の農場の地下だという。ミシェルはここから出して欲しいと懇願するが、ハワードは「外の世界は何者かに攻撃され、放射能か化学兵器かわからないが、何らかの有毒物質で汚染されているから駄目だ」と拒否する。地下には他に腕に怪我を負った男エメットも暮らしていた。

ハワードの案内でこの地下室は、たくさんの食料等の物資を蓄え核戦争に備えたシェルターで、出口はいくつもの鍵が付いており勝手に出ることは困難なことが分かる。シェルターの出口の窓から外を見せられると、人の姿は全く見えず、すぐそばの囲いには彼の飼っていた2頭の豚(フランクとミルドレッド)の死骸があり、その横には追突された白いトラックの姿があった。しかしミシェルはハワードの話を疑う。

食事の途中、ミシェルは隙を突いてハワードの鍵を奪って逃げ、出口に近寄る。外では顔がただれた女が中に入れてくれと懇願する。ミシェルは外が汚染されていることを信じて戻る。やがてハワードは自らミシェルの車に衝突して事故を起こしたことを告白する。その後、彼は娘のメーガンについて繰り返し話し、徐々に3人は打ち解けていく。しかし、ある日ハワードの話が嘘であり、実は別の少女が彼に監禁され、逃げ出そうとしたものの殺されていたことが分かる。ミシェルとエメットはハワードに隠れて捨てたシャワー室のカーテンから防護服を作り、ハワードの銃を奪って脅した隙に脱出する計画を立てる。だが彼に銃を奪う計画がばれ、彼女を庇って単独犯を装ったエメットは殺される。計画に加担していないと思われたミシェルは何とか防護服を完成させるが、やがてそれにも気付いたハワードが襲いかかる。彼女は劇薬の入ったドラム缶を倒してハワードに火傷を負わせて逃げるが、薬品で溶けた電源コードからの漏電によりシェルター内で火事が発生する。

防護服を身にまとって外に出たミシェルは鳥が空を飛んでいるのに気付き、ハワードの汚染の話が嘘であったことを知る。だがシェルターが爆発したことでエイリアンの奇妙な空飛ぶ機械が現れ、攻撃の話は本当であることが分かった。何とか逃げようとするミシェルの乗るトラックがエイリアンの飛行機械に捕獲されかけるが、咄嗟に酒のビンで火炎瓶を作って口へと投げ込み、それを爆発させて逃げる。

ミシェルは車で逃げると、カーラジオから流れる放送でレジスタンスがエイリアンを打倒しつつあり、戦えるものはヒューストンに向かってほしいとの要請を聴く。ミシェルは車の行き先を転換し、ヒューストンに向かう。

10 クローバーフィールド・レーン スタッフ

監督:
脚本:,,
製作:,
音楽:
撮影:
編集:
製作会社:
配給:,

10 クローバーフィールド・レーン キャスト

ハワード
自らの作ったシェルターを威圧的に支配する、初老の太った大男。ルイジアナ州レイクチャールズから65キロ離れた「クローバーフィールド・レーン10番地」に自宅と農場を購入し所有している。紳士的な人として尊敬され親しまれたいという承認欲求や独占欲が強く、拒絶するような態度を取ったと見なすと激昂する。かつては米海軍に所属しており、人工衛星に関わる担当だったという。現在はタグルアト社のグループ企業「ボールド・フツラ重工(Bold Futura Heavy Industries)」の遠隔分析士で、ここでも衛星関連の担当である。2009年秋から勤務しており、2016年秋に彼は入社7周年を迎えるとされている。職務の成果としてハワードは、2016年2月の時点で顧客政府所有の周回衛星2基の送信不具合を診断する画期的進歩を成し遂げたという。なお、本作品の予告編にサブリミナル的に挿入された映像には、事件に先立つ2月頃にハワードが社会へ発した警告メッセージの在処が暗号で仕込まれている。

ミシェル
突然地下シェルターに閉じ込められる若い女性。服飾デザイナーを目指しているが夢はまだ叶っていない。ベンという婚約者がいるが、喧嘩して家を出てしまった。酒飲みであることを示唆する描写がある。

エメット
シェルターに同居している青年。左腕を大怪我している。スポーツ推薦で名門大学の入学資格を得たものの、学問や教養への劣等感から怖じ気つき、その道から逃げた苦い過去を持つ。

レスリー
ハワードのシェルターに入れて欲しいと扉の外から懇願してきた女性。未確認飛行物体のびらん性毒ガスで肌がただれており、入れてもらえぬまま納屋の中で死亡する。近所に住んでおり、エメットと同様、以前からハワードがシェルターを建設していることを知っていた。

ベン(声のみの出演)
ミシェルの婚約者。

10 クローバーフィールド・レーン 予告編・無料動画


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