牙狼-GARO- 〜RED REQUIEM〜は、2010年10月30日公開の『牙狼〈GARO〉』の3D映画。人間の邪悪な心に憑依する魔獣ホラーと、ホラーを狩る魔戒騎士のバトルを描く。牙狼〈GARO〉シリーズ初の劇場版だが、TVシリーズを見ていない人でも楽しめるように、TVシリーズ・TVスペシャルの登場人物は、主人公の鋼牙と魔導輪ザルバを除き一切登場しない。ただしTVシリーズでヒロインを演じた肘井美佳は今作の敵であるカルマの声を特別出演という形で担当しており、クルス役の笠原紳司はTVシリーズにて別の役でゲスト出演している。キャッチコピーは「3Dの魔界を黄金騎士が駆ける!」。
牙狼-GARO- ~RED REQUIEM~ 映画批評・評価・考察
牙狼-GARO- 〜RED REQUIEM〜(ガロ レッドレクイエム)
脚本:32点
演技・演出:15点
撮影・美術:15点
編集:8点
音響・音楽:9点
合計79点
牙狼のデザインが最高にカッコイイのと魔界法師のビジュアルが美しく小道具の細部までこだわりを感じる素晴らしい衣装が見所です。『ゼイラム』『ゼイラム2』そして今作を順番に見ると、こだわりポイントの進化具合が、はっきり見えてきます。
胸チラ、脚フェチ具合の進化も見逃せませんが、雨宮慶太ワールドといいましょうか、ジャパン・ファンタジーのようなオリジナリティがあります。
牙狼-GARO- 〜RED REQUIEM〜 あらすじ
太古より人間の邪悪な心にとりつき、その生命を食らう魔獣ホラーと戦い続けてきたガロの称号を持つ魔戒騎士。その最高位である黄金騎士の冴島鋼牙(小西遼生)は、ホラーから人間を守る宿命を負って生きてきた。新たに人間界の闇に降臨した7体の使徒ホラーを倒すべく、魔戒法師のアカザ(斎藤洋介)、その弟子のシグト(倉貫匡弘)らと共に旅に出る。
牙狼-GARO- 〜RED REQUIEM〜 スタッフ
原作・監督 – 雨宮慶太
エグゼクティブプロデューサー – 二宮清隆
統括プロデューサー – 吉田健太郎
プロデューサー – 佐藤満,夏井佳奈子,比嘉一郎
脚本 – 江良至,雨宮慶太
設定 – 田口恵
音楽プロデューサー – 井上俊次
音楽 – 栗山善親,寺田志保
特殊衣装 – JAP工房
特殊メイク – G・a・R・P
VFXスーパーバイザー – 小坂一順
CGスーパーバイザー – 迫田憲二
CGディレクター – 中川茂之
アクション監督 – 横山誠
特別協力 – サンセイアールアンドディ,AAC STUNTS,クラウド
技術協力 – オムニバス・ジャパン
製作・制作 – 東北新社
配給 – 東北新社,ゴー・シネマ
牙狼-GARO- 〜RED REQUIEM〜 キャスト
冴島鋼牙 / 黄金騎士ガロ – 小西遼生
黄金騎士 牙狼の称号を受け継ぐ青年。番犬所からの指令により使徒ホラー殲滅の任務を受けアカザの管轄する港町に現れる。
到着早々にベビルを討滅するも、相変わらずの無愛想もあり、対抗意識を燃やす烈花とさっそく衝突する。防御や心構えの未熟さを指摘しながらも彼女の高い実力を認めている。
魔戒法師 烈花 – 松山メアリ
穂先を収納することで横笛となる魔導筆を愛用する女魔戒法師。一人称は「オレ」。体術に優れている他、魔界竜の稚魚を使役して戦うため、他の法師にはない戦い方をする。素体ホラー程度であれば単独で封印する力を持っている。
同じ魔戒法師であるアカザ、シグトとはかつて行動を共にした旧知の仲であり、今回行動を共にする。
魔鏡ホラー・カルマを父親の仇敵として倒すため、ホラーを封印する術を学んで戻ってきた。故に非常に高い実力を持ってはいるが、女に産まれたために魔戒騎士にはなれなかったことが悔しいらしく、子供扱いされるのも毛嫌いする。そのため、「お嬢ちゃん」呼ばわりしたザルバの口を封じてしまったことも。さらにはカルマに父を殺された復讐心が強すぎるために「守りし者」としての心構えもまったくなっておらず、対抗意識丸だしで鋼牙の邪魔をしたり、カルマに操られた人間をホラーと見なして加減なしで蹴散らしてしまうなど未熟な面が目立つ。
魔戒法師 シグト – 倉貫匡弘
両端に穂先を有する魔導筆を愛用するアカザの弟子の1人。魔針盤を使ってホラーを探知する能力に優れている他、結界を張ることもできる。戦うときは、魔戒獣・号竜を操る。お調子者で戦闘で目立つ烈花に比べると見劣りしてしまうが魔戒法師としての実力は非常に高い実力を備えており、邪気の探索や結界、号竜での戦闘など陰ながら鋼牙や烈花を支えている。
魔鏡ホラー・カルマ – 原紗央莉(松野井雅)(声) – 肘井美佳(特別出演)
7体存在するといわれる使徒ホラーの1体で港町に出現した。魔鏡空間と呼ばれる異空間を作ってその中に潜んでおり、人間世界に出てくることがないため、対決して倒すためにはその魔鏡空間の中に入り込まなければならない。通常のホラーと違い、人ではなく鏡に憑依して陰我のある人間の欲望を鏡に映し出すことで人間を魅了し、それに魅せられた人間を鏡の中に引きずり込んで喰らう他、人間を操ったり陰我のある人間をホラーに化身させて下僕にすることもできる。
鏡から鏡へ移動する能力や魔戒騎士の鎧を奪い鏡の中に閉じ込める能力、後述の魔鏡の傭兵、ワラシなど、餌食となった人間の情念から使い魔を無限に生み出す能力で鋼牙は苦戦。さらには狡猾さと鏡を用いた多種多様な能力で鋼牙達を追い詰めた。
通常は紫色のドレスを着た半裸の女性の姿で魔鏡越しにクルスやシオンに指示を下すが、鋼牙と烈花に魔鏡空間に入られたときに見せた真の姿は、四肢が鏡の破片の集まりでできた全裸の巨大な女性の姿をしており、この四肢を自在に変化させ、遠近を問わず強力な攻撃を仕掛けてくる。また、鏡の破片が細長く集まったような長い舌を伸ばして攻撃することも出来る。
最後まで圧倒的な力で牙狼と烈花を苦しめたが、最終的に自らが喰らった英霊達の力を借りた竜陣牙狼によって滅びた。
クルス – 笠原紳司
魔鏡に魅せられ、魔力を身につけた金髪の青年。カルマに服従しており、シオンと行動を共にしている。左肩の触手と尻尾を武器とするホラーの姿にも化身できる。
元は来栖 謙一(くるす けんいち)という老人の画家で、若くして死別した恋人・詩音を追い求めるあまり彼女の肖像画を書き続けたが、モデルを務めた女性を「詩音じゃない」という理由で次々と殺害していた。その愛する人を失った心の悲しみをカルマに付け込まれたことで永遠の生命を授かってホラーとなり、若さを取り戻して下僕となった。シオンが倒された後、本来の老人の姿に戻って鋼牙を襲ったが、鎧を取り戻した鋼牙の返り討ちにされ、鏡の破片になって消滅した。
シオン – 江口ヒロミ
クルスと行動を共にしている謎の女。その正体はクルスが人間だったころに失った恋人の詩音を別人の肉体を基にホラーとして復活させた存在。右肩の部分から白い翼を生やし、淡く発光する羽毛のようなものに包まれたホラー態にも化身することができる。烈花に敗れ、クルスの腕の中で消滅した。
魔戒法師 アカザ – 斎藤洋介
巨大な魔導筆を用いてホラーと戦う熟年の魔戒法師。大型の魔導筆を扱い、結界や多数の式神を使役する術を得意とする。鋼牙が行き着いた港町で“あかどう”という雑貨店の店主を表の顔として活動している。若い女の子の客も多いらしく、値切りには弱いらしい。
実はカルマに通じていた裏切り者で、妻子を失った悲しみに漬け込まれてしまい、わかっていたが幻でも家族の顔が見られることでカルマの場所がわからないよう結界を張っていた。最終的に全てを番犬所に報告し、鋼牙に協力するために最終決戦に参加。自らその罪を償うために命を賭けて魔境空間に飛び込み烈花に笛を届けて逆転のきっかけを作り、烈花に看取られて死んでいった。
ワラシ – 笹野鈴々音
謎の少女。アカザの推測によるとカルマの餌食となった人間たちの悲しみや恨みの思念の化身。カルマの先兵として、人間を鏡の世界へ誘う他、鋼牙達を分断・撹乱する役目も果たした。
魔戒騎士 ケンギ – 津田寛治
鋼牙が幼いときに出会った魔戒騎士。腕は確かなもので、幼き鋼牙に魔戒騎士としての志やホラーと戦う意味を教えた。
実は烈花の父親で、幼い鋼牙に出会った後にカルマに殺されていた。そして最終決戦で烈花の横笛から奏でられた英霊達への鎮魂歌によって、金色に輝く英霊となって烈花の前に姿を現した。
来栖謙一(画家) – 中尾彬
魔導輪 ザルバ(声) – 影山ヒロノブ
12歳の鋼牙 – 澤畠流星
乳母車の女 – 久米田彩
アカザの妻 – 勝俣幸子
アカザの娘 – 猪鼻真依
亜美 – 時東ぁみ
美貴 – 櫻井ゆうこ
里奈 – 今井友香
ルカ – 重慶礼香
アヤ – 空美
モデルの女 – 清水理絵
クラブの女 – 東里,後藤はるか,西山まなみ
クラブの男 – 森脇史登ジリ・ヴァンソン
白塗りの女 – 伊吹稟