涙そうそう(なだそうそう)は、2006年公開の日本映画。歌謡曲「涙そうそう」(作詞:森山良子・作曲:BEGIN)の歌詞をモチーフに映画化。TBSテレビ50周年記念企画「涙そうそうプロジェクト」の劇場映画化作品である。
涙そうそう 映画批評・評価・考察
涙そうそう(なだそうそう)
脚本:30点
演技・演出:17点
撮影・美術:16点
編集:7点
音響・音楽:10点
合計80点
とても暖かい気持ちになる映画。兄の妻夫木聡と妹の長澤まさみの演技が素晴らしい。特に妻夫木聡のお兄さん像は完璧と言っていい。
兄妹愛や家族愛が伝わってくるし、何も考えずにみると涙そうそう。
涙そうそう あらすじ(ネタバレ)
沖縄で暮らす新垣洋太郎(妻夫木聡)は、飲食店を持つことを夢見ながら、昼も夜もなく働き続ける青年。ひとり暮らしの彼のもとに、義理の妹であるカオル(長澤まさみ)がやってくる。それが洋太郎には、嬉しくてたまらなかった。洋太郎の母親である光江(小泉今日子)は、彼が8歳の時に再婚し、新たな父親の連れ子がカオルだった。幼い頃はぎこちなかった二人の関係も、現在では血のつながった兄妹以上のものとなり、洋太郎にとってはかけがえのない存在となっていた。沖縄本島の高校に合格したカオルは、オバァ(平良とみ)と暮らしていた離島を離れ、洋太郎と一緒に暮らすことになっていた。義父は失踪し、母を病で亡くしていた二人にとって、お互いが唯一の肉親なのだ。古びた洋太郎のアパートで、二人の生活が始まる。ようやく資金が貯まって念願だった居酒屋のオープンに漕ぎつける洋太郎だが、その土地の権利は偽造されたものだった。詐欺に引っかかったことを知る洋太郎。自分と仲間たちの手で塗装した店は解体され、洋太郎は多額の借金を背負ってしまう。恋人の恵子(麻生久美子)も、洋太郎のもとを去っていった。悩み苦しむ洋太郎を励ますのは、カオルだけだった。いつしか洋太郎との間に流れはじめた微妙な感情に戸惑うカオルは、大学の卒業を機に自立する決意を洋太郎に告げる。洋太郎も、それに反対することはできなかった。二人が別々に暮らすようになって1年後、沖縄本土に大型台風がやってくる。その夜、カオルの身を案じた洋太郎は彼女の部屋を訪れる。久々に顔を合せる2人。しかし、洋太郎の肉体は、いつのまにか再起不能の病魔に冒されていた。懸命の看護もむなしく、他界する洋太郎。自分のために、昼夜を問わず働き通しだった洋太郎の愛を改めて知るカオル。その目からは、とめどない涙があふれて尽きることはなかった。
涙そうそう スタッフ
製作者:八木康夫
監督:土井裕泰
脚本:吉田紀子
プロデューサー:濱名一哉、那須田淳、 進藤淳一
ラインプロデューサー:坂本忠久
音楽:千住明
撮影:浜田毅
美術:小川富美夫
照明:松岡泰彦
録音:武進
編集:穂垣順之助
記録:鈴木一美
助監督:猪腰弘之
製作担当:森太郎
ステディカム:清久素延
音響効果:佐々木英世
選曲:浅梨なおこ
殺陣:山田一善
操演:岸浦秀一
撮影車:野呂慎治、永田崇明
ロケ協力:沖縄フィルムオフィス ほか
特別協力:全日本空輸
製作協力:フィルムフェイス
配給:東宝
製作:「涙そうそう」製作委員会(TBS、アミューズ、東宝、ホリプロ、TBS R&C、MBS)
涙そうそう キャスト
新垣洋太郎:妻夫木聡(幼少期:広田亮平)
新垣カオル:長澤まさみ(幼少期:佐々木麻緒・春名風花)
稲嶺恵子:麻生久美子
島袋勇一:塚本高史
金城昭嘉(カオルの父):中村達也
新垣ミト(おばあ):平良とみ
みどり:森下愛子
医者:大森南朋
亀岡:船越英一郎(友情出演)
稲嶺義郎(恵子の父):橋爪功
新垣光江(洋太郎の母):小泉今日子
カオルの高校の担任:与座嘉秋