暗殺者は、1995年公開のアメリカ合衆国の映画。新旧二人の暗殺のプロフェッショナル同士の死闘を、ハードボイルド・タッチで描いたサスペンス・アクション。ヒットマンとして、ロバート・ラス(シルヴェスター・スタローン)の右に出る者はいない。しかし冷戦が終わり暗殺もただのビジネスと化すと、この業界で守られてきた仁義や掟も廃れ、彼は引退を決意する。だがミゲル・ベイン(アントニオ・バンデラス)は違う。野心旺盛な殺し屋の彼は邪魔者のラスを消して、闇の世界のトップにのし上がろうとしていた。2人の対決に巻き込まれながら、争いをさらにヒートアップさせる狡猾なハッカーにジュリアン・ムーア。
暗殺者 映画批評・評価・考察
暗殺者(原題:Assassins)
脚本:33点
演技・演出:16点
撮影・美術:16点
編集:8点
音響・音楽:7点
合計80点
暗殺者なのに熱い性格なのが、いかにも90年代の映画だな~と思いますが、それがいい!w
アントニオ・バンデランスの全盛期と試行錯誤しながらアクションスターに復活を遂げていたスタローンの掛け合いが見どころの一つで、バンデランスのスタローンを食ってやるぞ~という演技がその頃の彼の勢いが現れていてとても良いと思います。個人的にジュリアン・ムーアが熱い漢二人のぶつかり合いの演技を邪魔することなく独自の空気感を出しているのが非常に上手いなと思えました。
暗殺者 あらすじ(ネタバレ)
超一流の暗殺者、ロバート・ラスは引退を考えている。正体不明の雇い主《ザ・コントラクター》から電子メールで富豪ブランチの暗殺の指令を受け取った彼はこれが最後の仕事と引き受ける。だが一瞬早く、謎の若い男がブランチを射殺し、警察に逮捕された。男は連行中に逃亡するが、タクシー運転手を装って網を張ったラスは彼を拾う。その男ミゲル・ベインは、彼を殺し屋ナンバー1の座から引きずり下ろそうと野心満々で、ラスの過去を研究し尽くしていた。
雇い主から次なる指令が届いた。それはヘロインの調合方式を掴んで売り渡そうとする正体不明のハッカーと、それを買おうとするバイヤーを殺害し、方式を収めたディスクを奪うことだった。ハッカーの正体は電子機器を駆使する《監視》のプロ、エレクトラという若い女だった。バイヤーから連絡を受けた彼女はホテルの一室にチェックインし、別室の彼らとコンタクトを取ろうとする。ところがここでまたベインが先手を打って出た。別室のバイヤー、実は偽装した国際警察の捜査官たちを抹殺した彼は、エレクトラに接近するが、不審な動きを察知した彼女は部屋を脱出。ベインはディスクを求めてたどり着いた彼女のアパートで住民を虐殺したが、ラスはエレクトラを連れて脱出した。
2人は協力してディスクを組織に買い取るよう取り引きし、ラスはプエルト・リコの銀行口座に金を振り込むよう指定した。振り込みの当日、ベインは銀行の向かいのホテル跡の廃墟で待機していた。それは、ラスがかつて同じ場所で、相棒を暗殺した時の再現だった。銀行の中から出てきたラスにベインが銃の照準を合わせたその時、ラスの指図で廃墟に潜入したエレクトラがベインに発砲。駆けつけたラスはベインと対峙、銃撃戦がはじまるがベインを倒したのは突然現れた《ザ・コントラクター》だった。その正体はかつてラスが殺したはずの相棒の殺し屋ニコライで、旧ソ連の工作員だった彼は一度過去を消す必要に迫られて死を偽装したのだった。エレクトラの入手したデータには、今や組織の黒幕となった彼の正体に関するものもあったのだ。ラスは息を吹き返したベインと裏切り者を倒した後、ベインにもとどめをさした。
暗殺者 スタッフ
監督:リチャード・ドナー
脚本:ラナ・ウォシャウスキー,リリー・ウォシャウスキー,ブライアン・ヘルゲランド
製作:ジョエル・シルバー,ブルース・エヴァンス,レイノルド・ギデオン,アンドリュー・ラザー,ジム・ヴァン・ウィック,リチャード・ドナー
製作総指揮:ローレン・シュラー・ドナー,ディノ・デ・ラウレンティス
音楽:マーク・マンシーナ
撮影:ヴィルモス・ジグモンド
編集:ローレンス・ジョーダン,リチャード・マークス
配給:ワーナー・ブラザース
暗殺者 キャスト
ロバート・ラス:シルヴェスター・スタローン
ミゲル・ベイン:アントニオ・バンデラス
エレクトラ:ジュリアン・ムーア
ニコライ:アナトリー・ダヴィドフ
ジェニファー:ケリー・ローワン
ボブ:リード・ダイアモンド
ケッチャム:ミューズ・ワトソン
アラン・ブランチ:スティーヴ・ケイハン
レミー:カイ・ウルフ