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探偵物語|殺人事件に巻き込まれた私立探偵と女子大生が、事件を解決し愛を経験するまでを描く。

映画 探偵物語
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探偵物語は、1983年に公開された日本映画。殺人事件に巻き込まれた私立探偵と女子大生が、事件を解決し愛を経験するまでを描く。薬師丸ひろ子の主演映画第3作。アイドル絶頂期に大学受験で休業していた薬師丸の復帰作である。封切り時の同時上映作品は『時をかける少女』。

探偵物語 映画批評・評価・考察


探偵物語

脚本:34点
演技・演出:17点
撮影・美術:18点
編集:8点
音響・音楽:8点
合計85点

主演映画「セーラー服と機関銃(1981)」が大ヒットしながら、大学受験のために女優活動を休業した薬師丸のカムバック作として当時大きく注目を集めた話題作。薬師丸演じるお嬢様女子大生が松田演じる私立探偵にボディーガードされるストーリーですが、根岸吉太郎監督などスタッフは、薬師丸を女優として成長させようとさまざまな仕掛けを施し、薬師丸もその期待に応えました。ちなみに松田には「探偵物語」という同じ題の主演ドラマもありますが、本作とは関係ない内容です。

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探偵物語 あらすじ(ネタバレ)

女子大生の新井直美はあと一週間で父親の待つアメリカに旅立つことになっている。ある日、直美は前から憧れていたサークルの先輩・永井に誘われた。永井は海辺の店でペンダントを二つ買い、一つを直美にプレゼントする。そして、いつしか二人はホテルの一室にいた。そこに突然、直美の伯父と名乗る男が飛び込んできて永井を追い出してしまう。この男・辻山秀一は私立探偵で、直美の父の元秘書・長谷沼から、彼女のボディー・ガードに雇われたのだった。

ある日、辻山の別れた妻・幸子が、彼女の愛人で岡崎組のドンの跡取りである和也がホテルのシャワー室で何者かに刺殺されたと辻山のアパートに飛び込んで来た。ホテルは密室状態で犯行のチャンスがあったのは幸子だけと、警察、国崎組の目は幸子へ。国崎組の追手迫る中、三人はどうにか脱出し、直美の家へ逃れた。直美は幸子をかくまい辻山と二人で真犯人を見つけようと言い出す。そして、和也の葬儀に出かけた直美は、未亡人の三千代と国崎組の岡野が一緒に出かけるのを見つけた。辻山と共に後を追うと、どうにか三千代と岡野のベッドでの会話の録音に成功するが、国崎組に追い回される。

ある夜、辻山と幸子がベッドにいるのを見て、ショックをうけた直美は、街をさまよい見知らぬ男の誘いにのる。その男と入ったホテルは和也が殺されたホテルであった。直美は、シャワー室の天井が換気孔になっているのを発見し、そこから逃げ出す。急いで帰宅し、辻山が録音テープを持って国崎組へ向ったのを知った直美も後を追う。辻山が間違えて違うテープを持っていったのに気付いた直美は、慌てて本物のテープを持って国崎組に向かい、辻山を救出した。テープを聞いた国崎組の組長は、岡野を和也殺人の犯人と決めつけるが、岡野は美千代との不倫は認めたが、殺人は否定した。直美はバスルームの換気孔のこと思い出し、ホテルが完全な密室ではないことを証言し、それを確かめるために皆でホテルに向った。

換気孔を通って隣の部屋へと向かった直美は、そこでペンダントを発見した。それは永井が海で買い、以前、直美が辻山と入った和也が経営している店で、バニーガールとして働いていた永井の恋人・正子がしていたものだった。次の日、ペンダントを見せ、問いつめた直美に正子は告白を始めた。正子は永井のために、あの店で売春もしており、そして、妊娠している彼女に無理やり客をとらせる和也を憎み、激情的に殺害したのだった。自首するという正子を永井が送り、事件は解決した。渡米の前日、直美は辻山のアパートを訪れるが、中々お互いの気持が噛み合わない。帰り際、直美は彼に愛を告げると、急いで出て行った。次の日、空港で直美を待ちうけていたのは辻山だった。二人は別れの熱いキスを交わし、直美は発って行った。

探偵物語 スタッフ

監督:根岸吉太郎
脚本:鎌田敏夫
原作:赤川次郎
製作:角川春樹
音楽:加藤和彦
主題歌:薬師丸ひろ子「探偵物語」
撮影:仙元誠三
編集:鈴木晄
製作会社:角川春樹事務所
配給:東映洋画

探偵物語 キャスト

新井直美:薬師丸ひろ子
裕福な家庭の女子大生。母親はおらず、父親は仕事の都合で単身アメリカで暮らす。好奇心旺盛で、度胸があり少々のことには動じない性格。行動派で、思い立ったら即動くタイプ。1週間後に大学を休学してアメリカで暮らす予定だが、後に起こる事件に自ら首を突っ込む。
辻山秀一:松田優作
赤川探偵社の探偵。上司からの指示で直美の尾行とボディガードの依頼を受ける。バツイチで独身。冷静で寡黙な性格でどちらかと言うと慎重派。ただし行動的な直美のペースにつられて、勢いに流されることもしばしば。元妻・幸子が殺人の容疑で指名手配され、彼女の無実を信じて直美と共に真犯人を探す。

直美の主な関係者
長谷沼君江:岸田今日子
新井家の家政婦。直美のことを「お嬢様」と呼んで丁寧な物腰で接するが、時には母親のように意見することもある。彼女の父と男女の仲にある模様。
永井裕:北詰友樹
直美が所属するサークルの先輩。オートバイを持っている。ゼミの同級生進藤正子と男女関係にあるが、直美には単なるゼミ仲間と偽り関係を隠している。予てから直美に気があり、彼女がアメリカに行ったまま帰らないかもしれないと知って、送別会代わりにデートに誘い、夕食の後一緒にホテルに入った。
進藤正子:坂上味和
永井の彼女で、彼の部屋へ通い部屋の家事をしている。永井が金持ちの娘が好きだと思い、金を稼ぐためにナイトクラブでバニーガールをしながら客相手に売春している。

秀一の主な関係者
直木幸子:秋川リサ
秀一の元妻。29歳。ナイトクラブの歌手。秀一との離婚後和也と愛人関係になる。秀一とは離婚後も会えば普通に会話する仲で、和也の死を契機に秀一への恋心が再燃する。
国崎三千代:中村晃子
和也の妻。和也が自分のことをほったらかしにするため欲求不満が高まり、いつからか岡野と肉体関係を持つ。和也の葬儀ではショックで倒れこむが、退席した直後に岡野に抱かれるなどしたたかな女性。
国崎和也:鹿内孝
幸子が働くナイトクラブのオーナー。剛造の息子。作中の事件の被害者。幸子と愛人関係にあった。彼女と行ったホテルの浴室で何者かによって刺殺された。

組の人たち
国崎剛造:藤田進
暴力団の組長で和也の父。高齢だが岡野も恐れる威厳のある人物。岡野たちに命じて息子を殺した犯人を探させる。
岡野:財津一郎
暴力団員のまとめ役。和也殺しの容疑がかかった幸子が失踪したため、手下とともに居場所を突き止めようとする。秀一や直美が幸子を匿っていると知り、手荒いやり方で追い詰める。
和田:ストロング金剛
暴力団員。岡野の手下。力が強く行動が荒々しい。ただし、手下の組員が直美に向けて銃を発砲した時は、「街なかで撃つな!」と叱っている。
佐藤:山西道広
暴力団員。岡野の手下。幸子の居場所を聞き出すため、秀一が勤める赤川探偵社の事務員の女性を脅す。

その他
赤川晶:荒井注
赤川探偵社の代表。秀一の上司。秀一の居場所を聞きに来た岡野たちに脅される。
高峰刑事:蟹江敬三
殺人の容疑で指名手配された幸子と犯人隠匿罪の罪で秀一を逮捕する。
ラブホテルのマネージャー:三谷昇
和也が殺されたラブホテルのフロントで働く。ホテルに暴力団員たちが来たため、警察に通報する。
警官:林家木久蔵
直美が秀一と初めて会った時にトラブルになったため、交番で二人に事情を聞く。
アパートの住人:榎木兵衛
秀一が住むアパートの隣の部屋の住人。秀一たちがアパートに貼り込んだ岡野から逃げるために手助けとなる。
直美を誘う男:加藤善博
33歳で秀一と同世代の男性。ディスコで一人でいた直美を口説いて外に連れ出し、ラブホテルに誘う。
若い男:清水昭博
黒背広の男:草薙良一,清水宏,庄司三郎,檀喧太,南雲佑介
その他:大川陽子,桑田和美,太田真由美,高山成夫,斉藤建夫,島貫晃,若狭広海,西村英子,飯島大介,昌子英理奈,吉田功

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