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化身|男が始める。女が終わらせる。|渡辺淳一のベストセラー小説「化身」を映画化。これが映画初主演となる黒木瞳が、魅力的な女性へと変貌していくヒロインに扮して大胆なヌードも披露

化身
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化身(けしん)は、1986年公開の日本映画。若いホステスを自分好みのいい女に変身させようとする男の悲哀を描く。黒木瞳の映画主演デビュー作で、全裸も披露、また阿木燿子も大胆なベッドシーンを演じた。小説も発表時に話題を呼んだが、映画化、テレビドラマ化によっていっそうの話題を呼んだ。秋葉大三郎役には、前年1985年に『ひとひらの雪』で中年の男を演じた津川雅彦が最初に候補に挙がっていたが、監督の東陽一が過去に2作品で仕事をしている津川とは別のタイプがいいと希望し、数人の候補の中から藤竜也を選んだ。藤はそれまでのアクションスターのイメージとは違い三枚目的な役を演じて評価された。黒木瞳は宝塚退団後最初の映画出演で主演デビュー。岡田東映社長が黒木と面談し主役抜擢を決めた。黒木は銀座のホステスという設定で、役柄を掴むため岡田社長の指示で、実際に銀座の高級クラブ「グレ」で一週間、ホステスのアルバイトをした。

化身 映画批評・評価・考察

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化身

脚本:32点
演技・演出:13点
撮影・美術:14点
編集:7点
音響・音楽:6点
合計72点

デビュー作で濡れ場に濡れ場でこれほど大胆に脱いだ女優もめずらしい。文芸評論家のおっさんが、若いホステスを自分好みの女性に変えていく中で、次第に虜となり、捨てられる。昼ドラみたいな作品ですが、黒木瞳や阿木燿子の大胆な濡れ場と、撮影の上手さは一見の価値がある作品です。この頃の映像の生々しさは、最近のデジタル映像だと感じられない良さがあります。個人的な感想としては黒木瞳より阿木燿子の方が艶がって色気があるように思えました。

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化身 あらすじ(ネタバレ)

京都から帰京した文芸評論家の秋葉大三郎は、東京駅に降りた時、「鯖の味噌煮が食べたい」と珍しいことを言っていた銀座のホステスを想いだした。里美というそのホステスのいるバー「魔呑」へ友人、能村と出かけた秋葉は彼女をデートに誘った。デートの日、泥臭さが抜けきらないが素朴なところに魅かれた秋葉は、里美を抱いた。里美は本名を八島霧子といった。霧子は不思議な魅力を持っていた。髪形やファッションを変えると見違えるように変身した。秋葉には編集者で38歳の田部史子という愛人がいたが、霧子と付合うようになってから、仲が遠のいていた。

たちまち「魔呑」の売れっ子となった霧子を別荘に連れて行った秋葉は、そこで史子と出くわす。史子は秋葉の心変わりを知った。霧子は「魔呑」を辞め、秋葉は彼女のために高級マンションを与えた。彼は日毎に容姿も肉体もいい女になっていく霧子に充足感を覚えていた。

霧子が代官山に洋服のリサイクルの店を出したいと言ってきた。二千万近い資金は秋葉が都合し、霧子は店の名を秋葉のアと霧子のキから「アンティック・阿木」と名付けた。新しい情報と品物の仕入れの為に霧子がニューヨークに発った。秋葉も同行するはずだったが、母の久子が脳血栓で倒れたため、仕方なくニューヨーク在住の商社員、室井達彦に霧子の世話を頼む。ある日、秋葉は「阿木」から出て来た史子と会った。彼女とは一年近くも会っていなかったが、昔のことにはふれず逆にサバサバした様子だった。

霧子が帰国した。出迎えた秋葉は別人のように美しくなった霧子を見て呆然とする。霧子の身辺は急に多忙になった。マスコミの付合いなどで秋葉が介入する余地がないほどだ。霧子は自立する女に変りかけていた。ある夜、別れ話をきりだした霧子はマンションを飛びだした。追いかけた秋葉は史子の部屋に入って行く霧子を見て呆然とした。二人は半年前からの知り合いだと言う。久子の葬儀の日、霧子が焼香に現われ、秋葉に別れの理由を語る。霧子はまだ秋葉を愛していたが、史子と彼の関係を知り愛の不確さを感じたのだ。そして、男に去られる前に生甲斐を見つけて去って行くことを考えたのだった。

化身 スタッフ

監督:東陽一
脚本:那須真知子
企画:三堀篤瀬戸恒雄前田勝弘
音楽:加古隆
主題歌:高橋真梨子「黄昏人」
美術:今保太郎
撮影:川上皓市
編集:市原啓子
配給:東映

化身 キャスト

秋葉大三郎:藤竜也
八島霧子:黒木瞳
能村:梅宮辰夫
秋葉久子:淡島千景
杏子:青田浩子
多恵:三田佳子
室井達彦:永井秀和
桂:星正人
叔母:山本緑
荻原:杉欣也
ママ:加茂さくら
山口:小倉一郎
田部史子:阿木燿子

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