ワイルド・アット・ハートは、1990年公開のアメリカ合衆国の映画。セックスと暴力に塗れた男女の逃避行を独特の映像感覚で描き出したロードムービー。1990年のカンヌ国際映画祭ではパルム・ドールを受賞し、ヒロインの母親を演じたダイアン・ラッドがアカデミー助演女優賞にノミネートされた。挿入歌では、エルヴィス・プレスリーの『ラヴ・ミー』と『ラヴ・ミー・テンダー』が印象的に使われている。
ワイルド・アット・ハート 映画批評・評価・考察
ワイルド・アット・ハート(原題:Wild at Heart)
脚本:35点
演技・演出:17点
撮影・美術:16点
編集:9点
音響・音楽:8点
合計85点
セックスと暴力とエルビス・プレスリーとオズの魔法使いという、ぶっ飛んだ演出が印象的で、演じる俳優陣もぶっ飛び過ぎてシラフだったのかも怪しいほど。。。デビット・リンチ=鬼才となった映画だけのことはある斬新すぎる映像が見れます。ローラ・ダーンのバカっぷりと髪の毛がなびくニコラス・ケイジ、ほぼ鬼畜のウィレム・デフォー、妖怪化しているダイアン・ラッド。
そんな無茶苦茶な映画でも、ラストシーンのラブ・ミー・テンダーを歌うニコラス・ケイジが大好きです。この映画の最期がロマンスなのは救いがあっていいと思います。
ワイルド・アット・ハート あらすじ(ネタバレ)
セイラーは、恋人ルーラの目の前で因縁をつけてきた黒人の男を殺してしまう。だがそれは娘に対して偏執狂的な愛情をもつルーラの母マリエッタが、2人の仲を引き裂こうとして差し向けたことだった。
そして22カ月と18日後、刑務所を保釈になったセイラーはルーラを連れてカリフォルニアへと旅立つ。2人の逃避行は刺激に満ちたものだった。マリエッタは恋人のジョニーに2人の追跡を頼んだが、なかなかはかどらないことに腹を立て、殺し屋のサントスに相談を持ちかける。サントスは暗黒街の大立者ミスターとなかいの力を借りてセイラー殺しを引き受ける代わりに、ジョニーも殺すという条件を出してきた。驚いたマリエッタは必死でそれを止めるが既に遅く、ジョニーは殺される。
一方、旅を続ける2人はお互いの過去を語りあい、愛を深めて行く。セイラーは途中ビッグツナという町に寄り、もとの仲間のペルティダに自分を殺す指令が出ていないか聞くが、彼女は何も知らないという。安いモーテルを渡り歩く二人はボビー・ペルーという謎めいた男と出会った。
やがてルーラは妊娠したことに気付く。その事実の前に2人は揺れ動いた。ペルーはそこに付け込むかのように、セイラーを強盗に誘う。それは仕組まれた危険なゲームだったが、迷いつつもセイラーは仲間に入った。だが計画は失敗し、ペルーは警官に撃ち殺され、セイラーは逮捕された。ルーラはショックを受けるが、彼を待つ事を誓う。
そして数年後、セイラーは出所し、ルーラと成長した子供の前に再び現われた。自分の過去を思い一度は別れを決めたセイラーだったが、再びルーラと子供のもとに帰ってくるのだった。
ワイルド・アット・ハート スタッフ
原作:バリー・ギフォード
監督・脚本:デイヴィッド・リンチ
制作:モンティ・モンゴメリー,スティーヴ・ゴリン,シガージョン・サイヴァッツォン
製作総指揮:マイケル・カーン
撮影:フレデリック・エルムス
音楽:アンジェロ・バダラメンティ
編集:デュウェイン・ダンハム
配給:メトロ・ゴールドウィン・メイヤー
ワイルド・アット・ハート キャスト
セイラー:ニコラス・ケイジ
ルーラ:ローラ・ダーン
ボビー・ペルー:ウィレム・デフォー
マリエッタ:ダイアン・ラッド
ジョニー:ハリー・ディーン・スタントン
マーセラス・サントス:J・E・フリーマン
デル:クリスピン・グローヴァー
ペルディータ:イザベラ・ロッセリーニ
交通事故の女性:シェリリン・フェン
ポージス・スプール:ジャック・ナンス
良い魔女:シェリル・リー