ロッキー2は、1979年公開のアメリカ合衆国の映画。『ロッキー』(1976年)の続編。本作では1作目の監督ジョン・G・アヴィルドセンに代わりスタローンがメガホンを取り、監督・脚本・主演の三役を務めている。 前作を超える壮絶なボクシングの試合場面が展開され全世界でヒットしたが、作品の評価・興行成績ともに前作には及ばなかった。
ロッキー2 映画批評・評価・考察
ロッキー2(原題:Rocky II)
脚本:38点
演技・演出:19点
撮影・美術:16点
編集:8点
音響・音楽:9点
合計90点
前作ロッキーのクライマックスシーンから始まり、前作の余韻を上手く前半のストーリーに取り込むことができています。前作で一躍ヒーローになったものの、どうにもこうにも上手くいかないロッキー、この映画前半のモヤモヤ感が後半のストーリーの盛り上がりに繋がる演出となっています。
エイドリアンの「勝って!」から始まるトレーニングシーンからファイトシーンまで興奮冷めやらぬシーンが続き、そして感動のクライマックスを迎えるドラマとなっています。
ロッキー2 あらすじ(ネタバレ)
アポロ・クリードとロッキー・バルボアのプロボクシング世界ヘビー級タイトルマッチは、チャンピオンのアポロが辛うじて王座を死守したが、世間は無名の挑戦者ロッキーの健闘を称えた。
アポロから「再戦を受け入れろ」と挑発されながらも、再試合はしないと決めていたロッキーはボクシングの世界から身を引き、恋人のエイドリアンと結婚し新居を構える。ポーリーはロッキーの後を引き継いで、ヤクザ仲間のガッツォとの集金係を担当する。そしてエイドリアンの妊娠も判明し、時には近所の子供たちとの遊びに付き合ったり、新生活のためにCM撮影に臨むが、生来不器用なロッキーはセリフもまともに読むことが出来ず、失敗。当てにしていたギャラが入らず、ポーリーの紹介で精肉工場で働くがやがて不況による人減らしのために解雇されてしまう。自分にはボクシングしかないと気づくロッキーだが、夫の体を気遣い2度とリングに上がらせたくないエイドリアンは、身重の体でありながら生活のために元いたペットショップにパートタイマーとして働きに出る。また前回の試合で負傷したロッキーの眼を心配する老トレーナーのミッキーも現役復帰には断固反対する。ロッキーは仕方なくあきらめ、リングに上がらせてもらう替わりにジムで働かせてもらうことになる。
そんな中『前回の試合はドローだ』『負けたのはチャンピオンだ』との世間の声に、無敵の王者のプライドを回復しようと執念を燃やすアポロは、ロッキーとの再戦をバッシングも同然の猛アピールで画策する。この行為に憤慨したミッキーと共に、ロッキーは再挑戦を決意する。再戦に向けてのトレーニングを開始するが、エイドリアンに反対されている所為か練習に身が入らない。それを知ったポーリーは「お前が応援しないせいでロッキーがいじけている!」とエイドリアンに文句を言うが、エイドリアンはショックを受けて倒れてしまい入院してしまう。一方、ロッキーはミッキーに愛想を尽かされ追い出されてしまうところを、トレーニング仲間から知らせを聞き、エイドリアンの様子を見に病院へ向かう。
エイドリアンが過労と心労のうえ、余病を併発したままで出産。昏睡状態に陥る。必死の看病のおかげか、エイドリアンは覚醒したのだが、これ以上の負担をかけたくないロッキーは「ボクシングをやめてもいい」と言い放つ。そんなロッキーにエイドリアンは「勝って!」と告げる。その言葉に奮起したロッキーは猛トレーニングを再開。万全の状態で、再試合のリングに立ったロッキーを待ち受けていたのは前回以上のアポロの猛攻であったが、ロッキーも今度は負けまいと必死に反撃する。こうしてロッキーは新チャンピオンとなった。
ロッキー2 スタッフ
監督:シルヴェスター・スタローン
脚本:シルヴェスター・スタローン
製作:アーウィン・ウィンクラー,ロバート・チャートフ
音楽:ビル・コンティ
撮影:ビル・バトラー
編集:ダンフォード・B・グリーン
配給:ユナイテッド・アーティスツ
ロッキー2 キャスト
ロッキー・バルボア:シルヴェスター・スタローン
エイドリアン:タリア・シャイア
ポーリー:バート・ヤング
アポロ・クリード:カール・ウェザース
ミッキー:バージェス・メレディス
トニー(デューク):トニー・バートン
トニー・ガッツォ:ジョー・スピネル
メアリー・アン・クリード:シルヴィア・ミールズ
アナウンサー:ストゥ・ネイハン
コメンテーター:ビル・ボールドウィン