リディックは、2004年公開のアメリカ合衆国の映画。2000年のSF映画『ピッチブラック』の続編であり、4年後の世界が舞台である。 リディックはこの映画の主人公であり、『ピッチブラック』にも登場する架空の人物である。どちらもヴィン・ディーゼルが演じた。凶悪な犯罪者で、強靭な肉体を持つ。
リディック 映画批評・評価・考察
リディック(原題:The Chronicles of Riddick)
脚本:25点
演技・演出:14点
撮影・美術:16点
編集:6点
音響・音楽:7点
合計68点
前作とは主人公が同じだけで、スケールが段違い、登場人物も多い。そこそこ楽しめる内容であるものの、映画の規模ほど面白くもありません。前作の方がハラハラ感はあった。
ただ、この映画はクライマックスのワンシーンが面白い。
2000年のSF映画『ピッチブラック』の続編であり、4年後の世界が舞台です。
前作『ピッチブラック』の続編として作られましたが、作風はやや異なります。『ピッチブラック』は、暗闇に生きる怪物と戦い惑星を脱出するという物語で、『エイリアン』のような小さい範囲を描く作風。対する『リディック』は、『スター・ウォーズ』シリーズのような壮大なスペースオペラ的な作風。『ピッチブラック』と同じ作品世界で登場人物は重なりますが、ストーリーの直接的な関連性は小さいため、それぞれが独立した作品となっています。シリーズ3作目のリディック・ギャラクシーバトルが製作されています。
リディック あらすじ(ネタバレ)
銀河全体を支配しようとするロード・マーシャル(演:コルム・フィオール)率いる狂信的集団ネクロモンガーが武力と恐怖の力で星を次々と破壊し統治していく。はるかな暗黒の未来、氷の惑星で本能の命じるまま戦い続けるリディック(演: ヴィン・ディーゼル)はクールだが生きるためなら獣と化す。20件以上の超A級犯罪で5つの惑星から指名手配を受け、懸賞金がかけられ、トゥームズ(演:ニック・チンランド)率いる賞金稼ぎたちに執拗に追われていたリディックは、旧知のイマム(演:キース・デヴィッド)が住むヘリオン星系・ヘリオン第一惑星へ飛ぶ。エーテル状の生命体エレメンタル族の預言者エアリオン(演:ジュディ・デンチ)は、リディックがロード・マーシャルによって撲滅されたヒューリア人の生き残りだと信じて探していたのだった。
ネクロモンガー艦隊の総攻撃が始まり、リディックは脱出するが、トゥームズに捕まり、惑星クリマトリアの刑務所でかつて自分に憧れていた女性キーラ(演:アレクサ・ダヴァロス)と再会する。ほかの囚人たちと脱出を図るが、司令官ヴァーコ(演:カール・アーバン)とピュリファイア(演:ライナス・ローチ)が襲いかかる。ロード・マーシャルにネクロモンガーになれ、と言われて戦うが、リディックを助けたキーラは殺される。勝利したリディックはネクロモンガーの新しいリーダーとして迎えられる。
リディック スタッフ
監督:デヴィッド・トゥーヒー
脚本:デヴィッド・トゥーヒー
原作:ジム・ウィート,ケン・ウィート
製作:ヴィン・ディーゼル,スコット・クルーフ
製作総指揮:テッド・フィールド,デヴィッド・ウォマークジョージ・ザック
音楽:グレーム・レヴェル
撮影:ヒュー・ジョンソン
編集:マーティン・ハンター,デニス・ヴァークレー
配給:ユニバーサル・ピクチャーズ
リディック キャスト
リチャード・B・リディック:ヴィン・ディーゼル
前作『ピッチブラック』の舞台となった惑星から脱出した本作の主人公。宇宙を股に掛ける屈指の凶悪犯で、「ピッチブラック」から数年間はジャックやイマムを庇うために極寒の惑星に身を潜めていた。しかし、イマムの差し金でやって来たトゥームズに狙われたことをきっかけに、イマムの住んでいるヘリオン第1惑星に向かい、ロード・マーシャル率いるネクロモンガーと戦うこととなる。ロード・マーシャルが最も恐れる存在の人種「ヒューリア人」の数少ない生き残りである。ネクロモンガーから逃走中にトゥームズ一味に捕えられ監獄惑星クリマトリアに収監され、かつてジャックだった少女キーラと邂逅を果たす。
エアリオン:ジュディ・デンチ
預言者としての力を持つ存在。ネクロモンガー襲来を予知し、イマムにトゥームズをリディックに仕向けさせた張本人である。真の目的はネクロモンガーの打倒で、ロード・マーシャルの最も恐れる存在である「ヒューリア人」の血を引くリディックにロード・マーシャルを倒してもらうことである。ヘリオン第1惑星がネクロモンガーに占領されて以降は、預言者の力を持つことから拘束される。実体のない幽霊に近い存在で、空中を移動したり壁を通り抜けることができ、物理的殺害も不可能である。また、強風に当たると煙のように体の部分がかき消える。
デイム・ヴァーコ:タンディ・ニュートン
ヴァーコの妻。作中では「ヴァーコ夫人」と呼ばれる。夫のヴァーコ以上の野心家で、隙があれば夫にロード・マーシャルの命を奪わせ、ヴァーコを新たな統率者にしようと画策する。
ロード・マーシャル:コルム・フィオール
ネクロモンガーを統率し、数多くの惑星を消滅させている。動くと霊体が動いたあとに実体が動くという独特の性質を持っており、これを生かした高速移動と攻撃を得意としている。また、相手の魂を身体から抜き取り、その命を奪うこともできる。もともとはこのような能力は持っていなかったが、エアリオンによれば「別の何か」が体の内側に存在していることで能力を手に入れたらしい。預言者に「ヒューリア人が自身を滅ぼす」と予言されたことでヒューリア人を恐れるようになり、ネクロモンガーの統率者になってすぐにヒューリア人を皆殺しにしたが、偶然生き残ったヒューリア人のリディックの存在を知り、彼を過剰に恐れるようになっている。
ヴァーコ:カール・アーバン
ネクロモンガーでロード・マーシャルの配下。マーシャルに対しては忠実であるが、彼の指揮に違和感をおぼえているため、ときおり反論することがある。自身は統率者になることを望んでいないが、妻のデイム・ヴァーコに押しつけられる部分がある。リディックにネクロモンガー実動部隊隊長が殺害されたことで自身が新たな実動部隊隊長となり、監獄惑星クリマトリアに収監されたリディック殺害のために部隊を率いてクリマトリアに向かう。
ピュリファイア:ライナス・ローチ
ネクロモンガーでロード・マーシャルの側近。占領先の惑星の住民にネクロモンガーの一員になるよう演説する役目を負っている。ヴァーコとともにリディックが収監されたクリマトリアに向かい、ヴァーコらがヘリオン第1惑星に戻った直後、自身だけクリマトリアに留まり、戦いで気を失ったリディックを救出する。その正体はマーシャルによって絶滅したあとに生まれた2人のヒューリア人の一方(もう一方がリディックで、自身は生まれる際にへその緒が首に絡まったために死亡したと言われていた)で、リディックにマーシャル打倒を頼み、自身はクリマトリアの砂嵐と熱によって焼死する。
トゥームズ:ニック・チンランド
宇宙の賞金稼ぎ。懸賞金を貰う代わりにリディックを捕えることを条件としたイマムに依頼される。非常に気取り屋かつ欲深い人間だが、無謀ともいえることを仲間の制止を無視して実行に移そうとする無計画性で、肝心なところでしくじる詰めの甘さが目立つ。自身が筆頭となっているバウンティハンターグループを形成しており、自身を含めて7人のメンバーが描かれている。ヘリオンでリディック捕獲後、クリマトリアにリディックを収監させるも、監獄の支配人に懸賞金の増額を要求したためにネクロモンガー達の目から逃れるという最大のチャンスを逃す。
キーラ:アレクサ・ダヴァロス
前作『ピッチブラック』にて「ジャック」という名でリディックとともに生還した少女。生還後、リディックに憧れた為に人殺しの道を歩み、クリマトリアに収監される。身体のあちこちに刃物を仕込んでおり、殺し屋になってから鍛え抜かれた身体能力で相手を瞬殺する。クリマトリア脱出時、ネクロモンガーの一員になる。
イマム:キース・デヴィッド
前作『ピッチブラック』にてジャック(キーラ)、リディックとともに生還した中年の男性。生還後はヘリオン第1惑星で僧侶として妻子とともに平穏に暮らしていたが、エアリオンの預言を知りトゥームズを仕向けてリディックをヘリオンに来させる。ネクロモンガーの襲撃の際に妻子を逃がすために単身、ネクロモンガーの実働部隊隊長に戦いを挑むも返り討ちに遭い死亡する。