ユニバーサル・ソルジャーは、1992年公開のアメリカ合衆国の映画。90年代を代表する2大アクション・スター初競演によるSF・アクション映画。近未来を舞台に、特殊部隊ユニバーサル・ソルジャーの兵士として蘇った男の闘いを描く。ローランド・エメリッヒのハリウッドでの初監督作品である。映画制作会社カルロコ・ピクチャーズがターミネーター2で稼ぎ出した資金をこの作品に大規模に出資したものの、万人受けする内容では無かったため、大規模な赤字を抱えて後に倒産することになった。この年に公開されたカルロコが制作した「氷の微笑」はヒットしている。※カルロコは、「ランボー」やジョン・カーペンターの「ゼイリブ」「パラダイム」、ミッキー・ローク主演の「エンゼル・ハート」なども制作。
ユニバーサル・ソルジャー 映画批評・評価・考察
ユニバーサル・ソルジャー(原題:Universal Soldier)
脚本:32点
演技・演出:16点
撮影・美術:16点
編集:8点
音響・音楽:8点
合計80点
ジャン=クロード・ヴァン・ダムの名を全世界に知らしめた作品。
面白い作品でしたが、大金を次ぎこんだ割に興行成績が悪く、ヒット作が多い映画会社でしたがあっけなく倒産してしまいました。好きな作品が多かったので、カルロコが倒産してしまったのは寂しかったです。
興行的には良くなかった作品ですが、出演者にとっては代表作になった作品です。悪役のドルフ・ラングレンもユニ・ソルシリーズ常連出演者となります。
マーシャール・アーツの実力者ジャン=クロード・ヴァン・ダムと極真空手有段者のドルフ・ラングレンの格闘シーンは見応え十分で、徹底的に悪を演じるドルフ・ラングレンが怖い。後にシリーズ化されるものの、この1作目を超える作品は無いのが残念です。※悪い意味で越えてる作品は多数あります。
キャストがすごいのがユニーバーサル・ソルジャー
大抜擢されたヒロインのアリー・ウォーカーは、『シングルス』で不思議ちゃん的な女の子を演じていましたが、今作ではサバサバ系のリポーターを演じています。今作以降も脇役ですが、順調に女優業を続けています。豪華な脇役がいるのも今作品の魅力のひとつで『ヒドゥン』でインパクト抜群だったエド・オロスや、後に『スポーン』で主演を掴むマイケル・ジェイ・ホワイトがちょい役出演、『グラディエーター』で主人公に味方する大男のラルフ・メラー(GR74役)も出演しています。リュックの父親役のランス・ハワード(映画好きならよく見かける脇役俳優)は、巨匠ロン・ハワード監督(コクーン、バックドラフトetc..)の父親です。さらに女優ブライス・ダラス・ハワード(スパイダーマン3、ジュラシック・ワールド)は孫になります。
ユニバーサル・ソルジャー あらすじ(ネタバレ)
ベトナム戦争後半、リュック・デュブロー二等兵(演:ジャン=クロード・ヴァン・ダム)は錯乱するアンドリュー・スコット軍曹(演:ドルフ・ラングレン)を喰い止めようとするも相討ちとなり、戦死してしまう。そして他の戦死した人間と合わせて約10名の遺体は、軍によって遺体袋に入れられ回収される。それから25年後、二人は軍部の極秘裏の実験によりユニバーサル・ソルジャーとして蘇ることになる。
1990年、アメリカのフーパー・ダムで、テロリストたちによる人質事件が発生した。ペリー大佐(エド・オーロス)率いる特殊部隊が駆けつけ、最新鋭の科学技術によって重装備された彼らユニバーサル・ソルジャーは、一瞬のうちに人質を救出し、去っていった。
人気テレビリポーターのヴェロニカ(演:アリー・ウォーカー)は、彼らの正体を暴くため、カメラマンのヒューイとともにペリー大佐を追う。ネヴァダ砂漠の中に停まる巨大トレーラーに潜入した2人は、兵士たちの正体が、死体を蘇生させ、感情や記憶を消したユニバーサル・ソルジャー(蘇生人間)であることを知る。
捕えられた2人に、兵士リュックとスコットが銃を向けた時、突然ベトナム戦争での記憶が2人の兵士に蘇った。錯乱したスコットはヒューイを撃ち殺し、リュックはとっさにヴェロニカを庇い、その場から逃亡を試みる。
ペリー大佐は、ヴェロニカにヒューイ殺しの汚名を着せ、指名手配にしてしまう。追跡するスコットたちから逃れながら記憶を取り戻していくリュックと、彼に惹かれていくヴェロニカは、リュックの故郷を目指す。故郷にたどり着いたリュックは、両親との再会を果たすが、襲いかかってきたスコットに、ヴェロニカと両親を人質にとられる。素手で対決することになったリュックは、激闘の末、スコットを倒すことができた。
ユニバーサル・ソルジャー スタッフ
監督:ローランド・エメリッヒ
脚本:リチャード・ロススタイン,クリストファー・レイッチ,ディーン・デヴリン
製作:アレン・シャピロ,クレイグ・ボームガーテン,ジョエル・B・マイケルズ
製作総指揮:マリオ・カサール
音楽:クリストファー・フランケ
撮影:カール・W・リンデンローブ
編集:マイケル・J・ダシー
製作会社:カロルコ・ピクチャーズ
ユニバーサル・ソルジャー キャスト
リュック・デュブロー:ジャン=クロード・ヴァン・ダム
アンドリュー・スコット:ドルフ・ラングレン
ヴェロニカ・ロバーツ:アリー・ウォーカー
ヒューイ・テイラー:ジョセフ・マローン
ペリー大佐:エド・オロス
中尉:ユージーン・デイヴィス
ウッドワード博士:レオン・リッピー
ジョン・デュブロー(リュックの父):ランス・ハワード
リュックの母:リリアン・ショウバン
ガース:ティコ・ウェルズ
クリストファー・グレガー博士:ジェリー・オーバック
チャールズ:ドリュー・シュナイダー
兵士:マイケル・ジェイ・ホワイト
ハンク(料理人):アラン・グラフ
ブレンダ(ウェイトレス):ジョアンヌ・バロン
モーテルのオーナー:ロバート・トレバー
ベトナム陸軍士官:デュアン・デイヴィス
ガソリンスタンドの店主:モンティ・レアード
GR76:ラルフ・メラー
GR55:タイニー・リスター・Jr.
GR61:サイモン・リー
GR86:エリック・ノリス