ボックス!は、2010年公開の日本映画。ボクシングに懸ける2人の高校生の友情と葛藤を描く。主演の市原隼人と高良健吾はクランクイン2ヶ月前から都内ボクシングジムで、吹替えやスタント無しでのリアルファイトが出来るまでの厳しい指導を受けた。舞台が大阪で監督自身も大阪出身という事情もあり、監督自身のアイデアがロケーションに反映された。全国237スクリーンで公開され、初日の2010年5月22日と23日の2日間で動員8万1,055人、興収1億893万7,000円になり映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)で初登場第5位となった。また来場者の男女比ほぼ半数で、16-19歳が39.2%と最も多く、ぴあ初日満足度ランキング(ぴあ映画生活調べ)では第2位となった。2010年5月31日をもって芸能界を引退した宝生舞の最後の作品となっている。
ボックス! 映画批評・評価・考察
ボックス!
脚本:30点
演技・演出:15点
撮影・美術:14点
編集:7点
音響・音楽:7点
合計73点
スポ根・王道路線であり、時折ギャグ演出を織り交ぜながら笑いあり涙ありのエンターテイメント作品に仕上がっている。
この映画の魅力は、役にピッタリ嵌った二人の主人公、市原隼人と高良健吾の魅力に尽きる。
ボックス! あらすじ
鏑矢義平こと“カブ”(市原隼人)は、大阪の高校の体育科に通うボクシング部のエースにしてやんちゃな天才ボクサー。カブの幼なじみで気弱な優等生・木樽優紀こと“ユウキ”(高良健吾)も、彼の強さに憧れてボクシングを始める。怠け者だが天性のボクシングセンスを持つカブは試合でもいきなり連戦連勝。誰の言うことも聞かないマイペースな彼だったが、先輩のために体を張る仲間思いな一面も持ち合わせていた。
そんなカブのサポートもあり、ユウキはただ強くなりたい一心と持ち前の生真面目さで日々鍛錬を積み重ねていく。二人の成長を見守るのは、カブに恋心を抱き、押しかけマネージャーとなった丸野(谷村美月)、不本意ながらも新たにボクシング部の顧問となった英語教師の耀子(香椎由宇)、そして秘められた過去を持つボクシング部顧問の沢木(筧利夫)だった。沢木の指導もあって、ユウキは高校ボクシング界で無敵を誇るカブに一歩一歩近づいていく。
やがて、ライバルとして二人が拳をぶつけ合う日が訪れる。熱戦の末、勝利を手にしたのは意外にもユウキであった。しかし、カブは悔しさを噛み締めながらも、ユウキの成長を心から祝福する。栄光と挫折の中に見出した真実の友情は、二人を新たなるステージへと向かわせることとなった。超高校級の無敗のモンスターと恐れられる稲村を倒すため、カブとユウキは更に過酷な特訓を続けていく……。
ボックス! スタッフ
監督 – 李闘士男
脚本 – 鈴木謙一
原作 – 百田尚樹
音楽 – 澤野弘之
主題歌 – RIZE with 隼人「LAUGH IT OUT」
アディショナルミュージック – 葉山たけし
ボクシング指導 – 田端信之
撮影 – 佐光朗(JSC)
照明 – 三善章誉
美術 – 花谷秀文、禪洲幸久
録音 – 横溝正俊
編集 – 宮島竜治
VFXスーパーバイザー – 小坂一順
VFX – オムニバス・ジャパン
衣装 – 高橋さやか
ヘアメイク – 竹下フミ
スクリプター – 生田透子
音楽プロデューサー – 安井輝
助監督 – 吉村達矢
制作担当 – 宿崎恵造
音響効果 – 大河原将
サウンドエディター – 浅梨なおこ
技斗 – 二家本辰巳
スタジオ – 日活撮影所
現像 – IMAGICA
ロケ協力 – 大阪府、大阪ロケーションサービス協議会、常総市、つくばフィルムコミッション、つくば教育委員会、小田原市、大阪市空堀商店街、大阪市天王寺動物園、兵庫県立尼崎高等学校 ほか
協力 – ピューマ渡久地ボクシングジム、角海老宝石ボクシングジム、フラッシュ赤羽ボクシングジム、協栄ボクシングジム
エグゼクティブプロデューサー – 濱名一哉
製作者 – 渡辺香、島谷能成、島本雄二、辰巳隆一、久保田修、細野義朗、狩野直人、林尚樹、和崎信哉、苗手一彦、松田英紀、喜多埜裕明、岡聡
プロデューサー – 武田吉孝、久保田修
共同プロデューサー – 田中美幸
ラインプロデューサー – 原田文宏
製作 – TBS、東宝、電通、MBS、IMJエンタテインメント、S・D・P、アプレ、CBC、WOWOW、ハピネット、RKB、Yahoo! JAPAN、大田出版
制作プロダクション – IMJエンタテインメント
配給 – 東宝
ボックス! キャスト
鏑矢義平 – 市原隼人
木樽優紀 – 高良健吾
丸野智子 – 谷村美月
丸野祥子 – 清水美沙
鏑矢こと美 – 宝生舞
鏑矢昌美 – 山崎真実
高津耀子 – 香椎由宇
沢木一至 – 筧利夫
稲村和明 – 諏訪雅士
レフリー – 平良あきら