ノッティングヒルの恋人は、1999年公開のイギリス映画。ロンドン西部のノッティング・ヒルを舞台に、冴えない書店主とハリウッド女優の恋愛を描く。人気俳優陣の出演もあり、今なおとても人気の高いラブ・ストーリー。出演はジュリア・ロバーツとヒュー・グラントなど。韓国で、チェ・ジウ主演で、『スターの恋人』という題名でテレビドラマ化された。
ノッティングヒルの恋人 映画批評・評価・考察
ノッティングヒルの恋人(原題:Notting Hill)
脚本:36点
演技・演出:18点
撮影・美術:16点
編集:9点
音響・音楽:10点
合計89点
エルビス・コステロが歌う『She』を聞いたら今作の映像が頭の中で流れてくるくらい映画と主題歌がシンクロしています。1990年代はロマンス・コメディの名作が多く生まれた年代だと思いますし、今作も世代を代表する作品のように思えます。『プリティ・ウーマン』でトップ女優になったジュリア・ロバーツ、90年代は彼女が女王として君臨した年代でもあり、作品と彼女の従来持っているカリスマが相まっていたように思います。かといってハリウッドスターを中心に描いているのではなく、肩書がスター女優と本屋の店主とその平凡な家族と友人たちとの何気ない交流の中に、大切なものとはなんぞや~を描いた映画でした。
ノッティングヒルの恋人 あらすじ(ネタバレ)
バツイチの冴えない男ウィリアムは、ロンドン西部のノッティング・ヒルで旅行書専門の書店を営んでいる。大して儲かっていないその店に、ある日どこかで見たような女性が訪れる。それはハリウッドのスター女優、アナだった。本を買ったアナは微笑んで店を去るが、そのすぐ後に飲み物を買いに出たウィリアムと街角で衝突、アナの服がオレンジジュースで汚れてしまう。うろたえたウィリアムは近くの自分のアパートに行って服を着替えてもらい、アナは不器用ながらも誠実さをウィリアムに感じる。
数日後にアナが「連絡をください」というので高級ホテル「リッツ・ロンドン」に向かったウィリアムは、新作映画のキャンペーンであったものの雑誌の記者になりすましてアナとの再会に成功。妹ハニーの誕生会に誘う。集まった人々は驚きながらも、自然に振舞う。ごく普通の家族と友人たちのパーティーでしかないが、アナはこれまでの女優人生では得られなかった安らぎを覚え、ウィリアムに惹かれていく。ある日のデートでアナのホテルに招かれたウィリアムは、別れたはずのアナの恋人であるハリウッドスターと鉢合わせ、ホテルの従業員扱いをされてしまう。住む世界の違いを感じたウィリアムは、思いを引きずりながらも身を引く。
半年後、女優として成功する以前のヌード写真を新聞でスキャンダルされ落胆していたアナはウィリアムの家を訪れ、甘い週末をすごす。ところが同居している友人スパイクの一言でマスコミが家に押し掛け、激怒したアナは去る。
1年後に撮影でロンドンを訪れたアナはウィリアムの本屋を訪れ、一人の女性として愛を告白。ウィリアムは身分が違いすぎると別れを告げる。みんな慰める中でスパイクだけが「お前はなんて馬鹿な男なんだ」と発破をかける。意を決したウィリアムは、アメリカに戻るアナを追って街中を駆け回り、サヴォイで行われていたアナの記者会見にたどり着き再び奇跡を起こす。
ノッティングヒルの恋人 スタッフ
監督:ロジャー・ミッシェル
脚本:リチャード・カーティス
製作:ダンカン・ケンワーシー
製作総指揮:リチャード・カーティス,ティム・ビーヴァン,エリック・フェルナー
音楽:トレヴァー・ジョーンズ
主題歌:エルヴィス・コステロ「She」
撮影:マイケル・コールター
編集:ニック・ムーア
製作会社:ワーキング・タイトル・フィルムズ
配給:ユニバーサル・ピクチャーズ,松竹,ギャガ
ノッティングヒルの恋人 キャスト
アナ・スコット:ジュリア・ロバーツ
ウィリアム・タッカー:ヒュー・グラント
スパイク(ウィリアムの同居人):リス・エヴァンス
ベラ(ウィリアムの友人):ジーナ・マッキー
マックス(ベラの夫でウィリアムの友人):ティム・マッキナリー
ハニー(ウィリアムの妹):エマ・チャンバース
バーニー(ウィリアムの友人):ヒュー・ボネヴィル
マーティン(ウィリアムの店の従業員):ジェームズ・ドレイファス
12歳の女優:ミーシャ・バートン
ジェフ・キング:アレック・ボールドウィン(クレジットなし)