デスノートは、2006年公開の日本映画。全体的なストーリーは原作の第一部と第二部の結末をベースに脚色したものとなっている。公開は邦画史上として初の前・後編の連続公開として企画され、目標興行収入はそれぞれ50億円、2作合計で100億円と発表された。L役の松山ケンイチの出世作と知られている。2008年2月9日にはスピンオフ作品『L change the WorLd』(エル チェンジ ザ ワールド)が公開された。2016年10月29日には、続編『デスノート Light up the NEW world』が公開された。
デスノート 映画批評・評価・考察
デスノート
脚本:30点
演技・演出:10点
撮影・美術:5点
編集:8点
音響・音楽:8点
合計61点
作品(原作)の持つパワーが圧倒的で、特撮や演技がチープな出来でも面白く感じてしまう魔力を持っている。基本的に血が流れない描写のため、特撮を使うことなく、素人演技の死に方を繰り返している。このあたりの映像は相当酷い出来で、当初スタッフを含め製作サイドは興行的に大成功を収めるシリーズに昇華するとは思っていなかったように思う。藤原竜也と松山ケンイチにスポットが行きがちだが、この作品を含めシリーズ最大の功績者はリュークの声を担当する中村獅童の表現力に尽きる。映像的には全く評価できない作品だが、脚本やセリフ回し、役作りに付いては評価できる。
デスノート あらすじ(ネタバレ)
警視庁の刑事部長を父にもつエリート大学生・夜神月(藤原竜也)は、ひょんなことから死神のノート『デスノート』を手に入れる。将来は警視総監を目指すほどの正義感あふれる月だが、凶悪犯が野放しにされ被害者が泣き寝入りする日本の現状に怒りを抱き、法による正義に限界を感じていた。「このノートに名前を書かれた人間は死ぬ」と書かれたデスノートに、試しに誘拐殺人犯の名前を書き込むと、翌日の新聞にその男の獄中死が報じられた。ノートの効力が本物だと悟った月は、自らの手で犯罪者を裁き、新世界の王になることを決意。世界中の凶悪犯や法の裁きを逃れた犯罪者たちを、独自の判断で粛清してゆく。いつしか月はインターネット上で『救世主 キラ』と呼ばれるようになり、若者たちの間でカリスマ的な人気を集めていく。一方、連続する犯罪者の不審死が事件として表面化し、インターポールは警察庁に、これまで数々の難事件を解決してきた探偵L(松山ケンイチ)を派遣する。Lは、キラが事件発祥の地・東京にいると断定し、テレビの生放送などを駆使して月との距離を縮めていく。警察がキラを犯罪者として捜査していることを知った月は、彼らをも敵に回し、抹殺を始める。自分を尾行するFBI捜査官レイを利用して、日本に潜伏したFBI全員を殺害するが、レイの婚約者・ナオミは月こそがキラではないかと疑問を抱く。月の恋人・詩織を誘拐し、ナオミは自分の命を懸けて月に闘いを挑むが、誤って詩織を射殺してしまい、錯乱して拳銃自殺する。嘆き悲しむ月だが、実は自分への疑いを逸らすために、予めデスノートに詩織とナオミの死を書き込んでいたのだ。ノートの持ち主である死神リューク(声:中村獅童)は、悪魔的な人間へと変貌していく月を見つめるのだった
デスノート スタッフ
原作 – 大場つぐみ、小畑健「DEATH NOTE」(集英社ジャンプコミックス刊)
監督 – 金子修介
脚本 – 大石哲也
音楽 – 川井憲次
製作指揮 – 高田真治
製作 – 山路則隆、堀義貴、西垣慎一郎、平井文宏、北上一三、松本輝起、大澤茂樹
エグゼクティブ・プロデューサー – 奥田誠治
プロデューサー – 佐藤貴博、福田豊治、小橋孝裕
企画 – 髙橋雅奈、佐藤敦
撮影 – 高瀬比呂志
照明 – 渡邊孝一
美術 – 及川一
装飾 – 山下順弘
録音 – 岩倉雅之
編集 – 矢船陽介
助監督 – 山口晃二、井原眞治、大津是
監督補 – 松枝佳紀
キャスティング – 吉川威史
ラインプロデューサー – 大塚泰之
CGプロデューサー – 豊嶋勇作
CG – デジタル・フロンティア
オリジナル・サウンドトラック – 「SOUND of DEATH NOTE」(バップ)
配給・宣伝統括 – ワーナー・ブラザース映画
制作プロダクション – 日活撮影所
企画・製作 – 日本テレビ放送網
製作 – 「DEATH NOTE」FILM PARTNERS(日本テレビ放送網、札幌テレビ放送、宮城テレビ放送、中京テレビ放送、広島テレビ放送、福岡放送、集英社、ホリプロ、讀賣テレビ放送、バップ、コナミデジタルエンタテインメント、松竹、日活)
デスノート キャスト
夜神月 – 藤原竜也
L / 竜崎 – 松山ケンイチ
南空ナオミ – 瀬戸朝香
秋野詩織 – 香椎由宇
レイ・イワマツ – 細川茂樹
夜神幸子 – 五大路子
夜神粧裕 – 満島ひかり
宇生田 – 中村育二
松田 – 青山草太
模木 – 清水伸
相沢 – 奥田達士
佐波 – 小松みゆき
松原 – 中原丈雄
佐伯警察庁長官 – 津川雅彦
バス運転手・佐々木 – 田中要次
恐田奇一郎 – 皆川猿時
渋井丸拓男 – 顔田顔彦
日比沢有介 – 渡来敏之
リューク(声) – 中村獅童(特別出演)
弥海砂 – 戸田恵梨香
ワタリ – 藤村俊二
夜神総一郎 – 鹿賀丈史