テルマエ・ロマエは、2012年公開の日本映画。現代日本にタイムスリップした古代ローマ人浴場設計技師が巻き起こす騒動を描くコメディ映画。主演の阿部寛をはじめ、主要な登場人物である古代ローマ人を日本屈指の「濃い顔」俳優たちが演じたことが話題を呼び、大ヒットした。日本各地の銭湯や温泉地でのロケに加え、イタリア・チネチッタでのオープンセットで1000人のエキストラによる2週間に及ぶ撮影も行われた。キャッチコピーは「ひとっ風呂、タイムスリップしませんか。」「時空を超えた入浴スペクタクル」。
テルマエ・ロマエ 映画批評・評価・考察
テルマエ・ロマエ(英題:THERMAE ROMAE)
脚本:37点
演技・演出:17点
撮影・美術:17点
編集:9点
音響・音楽:8点
合計88点
開き直って大胆な脚本で仕上げて大正解。バスメーカーの全面協力も功を奏し学びもある映画になっていますし、バカにするような笑いじゃないのも良いですよね。平たい顔族は、違うか。まぁ、開き直ってこういうネタっぽさも阿部寛が言うと嫌味に聞こえないんですよね。
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テルマエ・ロマエ あらすじ(ネタバレ)
古代ローマの浴場設計技師ルシウス・モデストゥスは、ローマの公衆浴場から21世紀の日本の銭湯に突然タイムスリップしてしまう。以後、古代ローマと現代日本の浴場を何度も往復し、その都度数々の設備や工夫を目の当たりにすることになる。
一方、漫画家志望の若い日本人女性である山越真実は、ルシウスが現代日本に出現するたびに彼に接触することになり、大いに興味を引かれる。
現代日本で見たものをモデルにローマで新たな浴場を建造して名声を高めたルシウスは、ついには皇帝ハドリアヌスお抱えの浴場設計技師となり、側近のアントニヌスの知遇も得る。やがて、ハドリアヌスは、後継者と考えるケイオニウスの名声を高めるために新たな浴場建設をルシウスに命じる。
しかしケイオニウスの資質に疑問を抱いたルシウスはハドリアヌスの命に気乗りがせず、加えて親友のマルクスが妻リウィアと不倫関係となってしまう。妻は子供が欲しかったのだが、ルシウスが仕事一辺倒で性行為を拒んでいたので業を煮やしたのだった。
その後ルシウスは再び日本にタイムスリップし、今度は真実の実家である古い温泉宿に現れる。そこには、漫画家への道を諦め、実家の温泉宿の跡継ぎとなる決意を固めかけていた真実がいた。真実はルシウスと再会する日に備えてラテン語と古代ローマ史を猛勉強し、彼と完璧に会話ができるまでになっていた。そして帰還するルシウスに巻き込まれて真実も古代ローマにタイムスリップしてしまう。
その頃、北辺の属州では反乱が広がり、ローマ軍が鎮圧を試みるが苦戦を重ね、将兵は傷付き疲弊していた。
軽薄な性格のケイオニウスをどうしても信頼できないルシウスは、厳罰を覚悟でハドリアヌスの命を拒否する決意を固め、パンノニアの陣営を訪れる。ハドリアヌスは、それまでの業績を考慮してルシウスの処罰は免除するが、二度と眼前に現れるなと申し渡す。これにより史実と異なるアントニヌスの左遷が実現しかかっていた。真実は、これを阻止しないと歴史が変わってしまい、ハドリアヌス死後の神格化も実現しないことに気づく。これを聞かされたルシウスは、治癒効果のある温泉場を戦場に建設してローマ軍兵士の傷の治療と疲労回復を行い、その手柄をアントニヌスに譲ることを思い立ち、ハドリアヌスの裁可を得る。真実に続いてやはり古代ローマにタイムスリップしてしまった真実の父とその温泉仲間たちの支援も得て、ルシウスは原野で見つけた温泉にオンドル小屋の立ち並ぶ湯治場を作り上げてローマ軍の戦勝に貢献する。そして、ルシウスと別れて真実たちは現代日本に戻っていった。勝利の功績によってアントニヌスの左遷は取り消され、ルシウスも名誉を回復する。
ルシウスとの体験を踏まえ再び漫画家への挑戦(持ち込み)を始めた真実の前に、またしてもタイムスリップしてきたルシウスが現れるところで終幕となる。
テルマエ・ロマエ スタッフ
監督:武内英樹
脚本:武藤将吾
原作:ヤマザキマリ
製作:稲葉直人
音楽:住友紀人
主題歌:ラッセル・ワトソン「誰も寝てはならぬ」
撮影:川越一成
編集:松尾浩
制作会社:フィルムメイカーズ
製作会社:「テルマエ・ロマエ」製作委員会
配給:東宝
テルマエ・ロマエ キャスト
ルシウス:阿部寛
古代ローマ帝国の浴場設計技師にして主人公。
山越真実:上戸彩
普段は派遣社員として働く漫画家志望。行きつけの銭湯でルシウスと初めて遭遇し、倒れた彼の姿をスケッチした。行く先々でルシウスと遭遇するが、それが原因で派遣の仕事と漫画家のアシスタントをクビになってしまう。原作での小達さつきの役割にあたるキャラクター。ルシウスとの出会いをきっかけにラテン語やローマ帝国史を猛勉強して、ルシウス達ローマ人と会話できるようになった。
ハドリアヌス(第14代ローマ皇帝):市村正親
ケイオニウス(次期皇帝候補):北村一輝
アントニヌス(次期皇帝候補):宍戸開
マルクス(ルシウスの友人):勝矢
館野(厳つい男):竹内力
山越修造(真実の父):笹野高史
山越由美(真実の母):キムラ緑子
岸本(棟梁):外波山文明
名倉(長老):飯沼慧
最上(教授):岩手太郎
大西(グルメ):木下貴夫
銭湯にいる老人:いか八朗
銭湯にいる中年:神戸浩,長野克弘
平井道子(漫画家で真実の師匠):内田春菊
平井卓三(道子の義父):菅登未男
宇治野(真実が派遣されていたショールーム会社の社員):森下能幸
ショールーム部長:蛭子能収
伊丹登(真実の見合い相手):松尾諭
金精様を見る女性:路井恵美子,桜井千寿
敬太(ワニ園に居た双子):小野寺文哉
将太(ワニ園に居た双子):小野寺慶之
おばあさん(銭湯の番台に居た老女):花原照子
OPナレーション:飯塚昭三
リウィア:山像かおり(声)
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