スケバン刑事は、1987年公開の日本映画。『花とゆめ』に連載された和田慎二原作の同名漫画の映画化。1985年11月7日から1986年10月23日まで毎週木曜日19:30 – 20:00に、フジテレビ系で放送された『スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説』の続編にあたるストーリーになります。放映中のテレビシリーズ第3作『スケバン刑事III 少女忍法帖伝奇』のキャラクターも登場し、2代目サキ(南野陽子)と3代目サキ(浅香唯)の共演などが話題となりました。
スケバン刑事 映画批評・評価・考察
スケバン刑事
脚本:25点
演技・演出:12点
撮影・美術:13点
編集:7点
音響・音楽:7点
合計64点
南野陽子が可愛かったのは言うまでもないのですが、助演の坂上忍がまだイケメンだったんですよ。この頃は。今と顔つきが全然違ってますね。『ターミネーター』のマイケル・ビーンのような雰囲気でサキを助けます。杉本哲太や蟹江敬三、長門裕之、伊武雅刀など共演者が渋いですよね。杉本哲太はまだまだ若手で演技も下手でしたが、最終的にターミーネターみたいになる伊武雅刀の悪役っぷりが良くてリアリティのないコミック設定でも引き締まった雰囲気になっています。パクリも多く、ツッコミどころが多い作品ですが、好きな作品です。主題歌の南野陽子が歌う『楽園のDoor』も好きです。
物語のキーパーソンでもある加藤めぐみ役の小林 亜也子は、1986年11月に行われた「映画『スケバン刑事』 全国縦断オーディション」で、応募者78000人の中からグランプリ賞を獲得し、1987年、映画『スケバン刑事』でデビュー。オーディションでは早口言葉を披露した。
その後、小林を主人公に配したテレビシリーズの続編が企画されるも途中で頓挫し、結局完全オリジナル作品として製作された『スケバン刑事III』の最終回に出演するにとどまった。しかし、これ以降の目立った活動がないまま、芸能界から引退している。
スケバン刑事 あらすじ(ネタバレ)
4ヵ月前、2代目スケバン刑事を解任された麻宮サキは、普通の女子高生に戻り平和な学園生活を送っていた。だが、和夫という少年の落とし物を拾ったことから、ある事件に巻き込まれる。孤島に停学となった不良生徒たちを改心させるための学校があるが、そこでは軍事訓練が行われていた。校長、服部は生徒たちを殺人兵士に変えてクーデターを計画しているらしい。和夫は友人、喜久男と証拠となる写真などを盗みだして、その学園、地獄城を逃亡したのだ。サキは暗闇指令に会って地獄城の調査を依頼した。そして、昔の仲間お京を訪ねた。喜久男の妹めぐみも加わり、サキたちは助人となるスケ番たちと待ち合わせの場所に行くが、ヘリコプターがマシンガンで襲撃してきた。突如現われた3代目スケバン刑事、風間唯も一緒に戦うがかなわず、和夫が撃たれ死んだ。お京は英国留学のために飛行場へ向かう雪乃を待らぶせして、一緒に戦ってくれと頼み込んだ。暗闘指令も部下の西脇たちと地獄城の内偵をすすめ、服部は5年前のクーデター事件の首謀者で爆死したと思われていた北時宗だという確証を得ていた。その頃雪乃の別荘では、地獄城攻略の作戦が練られていた。決行の前の晩、西脇がこれまでの4倍の重量と16倍の破壊力を持つ究極のヨーヨーをサキに持って来た。サキたちはゴムボートで地獄城に闇に紛れて近づき作戦どおり潜入する。だが、服部たちに捕えられた。兄を救けてやると乗せられためぐみが密告していたのだ。喜久男のひどい姿をみためぐみは、危機一髪のサキを救った。そして、再び作戦が開始された。雪乃が電源を切断して、サキたちは生徒たちを脱出させるのに成功。そのさなか、捨身となっためぐみは地獄城に戻り火をつけた。サキもまた服部と対決するために引き返していた。凄絶な戦いが始まった。サキを助けようと駆けつけためぐみが倒れた。怒りに燃えたサキのヨーヨーが服部めがけて飛ぶ。彼を倒したサキはゴムボートまで駆けつけ、全員無事東京に戻った。
スケバン刑事 スタッフ
監督:田中秀夫
脚本:橋本以蔵,土屋斗紀雄
原作:和田慎二
企画:岡正,前田和也,植田泰治
企画協力:フジテレビジョン
プロデューサー:中曽根千治,稲生達朗,手塚治
プロデューサー補:河井真也,石原隆,角田朝雄
撮影:大町進
美術:安井丸男
音楽:新田一郎
主題歌:南野陽子『楽園のDoor』
録音:柿沼紀彦
照明:梅谷茂
編集:只野信也
助監督:伊代田一雄
スチール:高岩震
配給:東映
スケバン刑事 キャスト
南野陽子:麻宮サキ
吉沢秋絵:矢島雪乃
相楽晴子:中村京子
浅香唯:風間唯
小林亜也子:加藤めぐみ
長門裕之:暗闇指令
蟹江敬三:西脇
坂上忍:萩原和夫
杉本哲太:加藤喜久男
大西結花:風間結花
中村由真:風聞由真
和田慎二:ヨーヨー売りのおじさん
内藤武敏:或る人物
伊武雅刀:服部(北時宗)