オールド・ボーイは、2004年公開の韓国映画。理由不明のまま15年間監禁され続けた男が復讐を誓うサスペンス・ドラマ。2004年の第57回カンヌ国際映画祭に出品され審査員特別グランプリを受賞。審査委員長のクエンティン・タランティーノから「できればパルム・ドール(カンヌ国際映画祭の最高賞)を授与したかった」と激賞される。
オールド・ボーイ 映画批評・評価・考察
オールド・ボーイ(英題:Old Boy)
脚本:38点
演技・演出:20点
撮影・美術:18点
編集:10点
音響・音楽:8点
合計94点
驚きの連続でかなりえぐいバイオレンス作品になっている。面白い。でもえぐい。クライマックスには不快感を感じずにはいられないが、チェ・ミンシクの演技については感嘆し、何もそこまでという描写が心を絞めつける、不快感もまたこの映画の完成度所以のものなのかもしれない。俳優の好演もさることながら、物語にひきづり込まれる数々の演出や映像はパク・チャヌク監督の手腕が大きいように見える。
オールド・ボーイ あらすじ(ネタバレ)
1988年のある日、平凡なサラリーマンのオ・デス(チェ・ミンシク)は、気がつくと狭い私設監禁部屋にいた。理由が全く分からない彼だったが、ある日テレビのニュースで、妻が惨殺されたことを知る。しかも容疑者は自分。半狂乱に陥りつつも、監禁部屋で肉体を鍛え、テレビで情報収集しているうちに、15年が経過し、ついに解放された。街に出たデスは、謎の敵に復讐を誓いつつ、鮨屋の板前の若い女性ミド(カン・ヘジョン)と知り合う。彼女の協力を得たデスは、監禁部屋のあるビルを捜し出す。デスは管理人パク(オ・ダルス)を拷問し、自分を監禁するように依頼した男の録音テープを手に入れた。そしてついに、長身の謎の男(ユ・ジテ)と対面する。男はデスに、監禁の謎が解けたら自分が死ぬ、解けなければデスとミドを殺すという死のゲームを持ちかけた。期限は残り5日。そんな夜、デスとミドは初めて結ばれる。必死に回答を出そうとするデスは、やがて謎の男が、自分の高校の後輩イ・ウジンであることに気づく。ウジンは高校時代、実の姉であるイ・スア(ユン・スギョン)と愛し合い、肉体関係を持った。二人の逢瀬を目撃したデスによって悪い噂が広がり、ウジンの姉は橋の上から身を投げたのだった。愛する姉を助けられなかったウジンは、それからずっとデスへの復讐に燃えていたのだった。そしてデスは、実はミドが自分の娘であることをウジンから知らされる。実の娘と愛し合ったことにデスはショックを受け、自ら舌を切断してウジンに許しを乞う。デスへの復讐を終えたウジンは自殺した。冬、すべてが終わったあと、デスはミドと再会を果たすのだった。
オールド・ボーイ スタッフ
監督:パク・チャヌク
脚本:ワン・ジョユン, イム・ジュンヒュン, パク・チャヌク
原作:土屋ガロン,嶺岸信明 『ルーズ戦記 オールドボーイ』
製作:キム・ドンジュ
製作総指揮:キム・ドンジュ
音楽:チョ・ヨンウク
撮影:チョン・ジョンフン
製作会社:SHOW EAST
オールド・ボーイ キャスト
オ・デス:チェ・ミンシク
イ・ウジン:ユ・ジテ
ミド:カン・ヘジョン
ノ・ジュファン:チ・デハン
パク・チョルン:オ・ダルス
ヒョンジャ:イ・スンシン
イ・スア:ユン・ジンソ
ハン警護室長:キム・ビョンオク
高校時代のデス:オ・テギョン
高校時代のジュファン:ユ・イラン
高校時代のウジン:アン・ヨンソク
時計屋のおばさん:イ・ヨンヒ
ヨンジャ:パク・ミョンシン
自殺しようとする男:オ・グァンノク
乞食:イ・デヨン