ウォルター少年と、夏の休日は、2003年公開のアメリカ合衆国の映画。名子役ハーレイ・ジョエル・オスメントと、マイケル・ケイン、ロバート・デュバルという老名優が共演したハートウォーミングなドラマ。父のいない14歳のウォルターがひと夏の間、母の親類である老兄弟の家に預けられる。どうやら母は、兄弟が隠し持つ大金を狙っているらしい。傍若無人な兄弟の生活に戸惑っていたウォルターだが、彼らの過去の冒険談を聞き、大人へと成長していく。
ウォルター少年と、夏の休日 映画批評・評価・考察
ウォルター少年と、夏の休日(原題:Secondhand Lions)
脚本:35点
演技・演出:18点
撮影・美術:17点
編集:8点
音響・音楽:7点
合計85点
原題のSecondhand Lionsの意味は中古のライオンという直訳になるのですが、まぁ老いたライオン達っていう意味で良いと思います。この二人の叔父さんは老いてもライオンなんですよ。豪快痛快なエピソードが溢れています。ロバート・デュヴァルが豪傑な叔父(兄)で賢く優しい叔父(弟)をマイケル・ケインが演じているのですが、この二人ありきの脚本なんですよね。おとぎ話のような物語もこの二人なら本当かもなって思える凄みというかオーラを感じます。天才子役から青年になろうかという時期のオスメント君がまた良い演技をするんですよね。本当に賢くて素直な子に見えるし、好きになるんです彼の事。感情移入できる俳優です。見終えて気持ち良い映画でした。
今作品はU-NEXT で見ました。
ウォルター少年と、夏の休日 あらすじ(ネタバレ)
1960年代初頭のテキサス。14歳のウォルターは、だらしない母親メイの勝手な都合で大伯父さんたちの家に預けられる。 祖母の兄弟であるハブとガースは40年間も消息を絶っていたが、最近になって出所不明の莫大な金を持って帰ってきたらしい。 メイは、2人の金の隠し場所をウォルターに突き止めさせ、あわよくば、子供も相続人もいない2人がウォルターを気に入って遺産を遺してくれることを期待していたのだ。 そんな強欲な母親に辟易しながらも仕方なく大伯父さんの家にとどまるウォルター。
電話もなければテレビもない家に暮らす大伯父さんたちは、莫大な金を目当てにやってくるセールスマンたちをショットガンで脅して追い払うことを楽しみにしているような変わり者だった。そんな大伯父さんたちにウォルターは唖然とするばかり。
大伯父さんの家で過ごす最初の夜、ウォルターは寝室で美しい女性の写った1枚の古い写真を見つける。そしてハブが寝巻きのまま夢遊病のように庭で奇妙な行動をとる姿を目撃する。
いぶかしがるウォルターに、ガースは2人の若き日の冒険とハブの情熱的な恋について話して聞かせる。
ハブは族長に許嫁とされていたジャスミンというアラブの王女(後にウォルターは雌ライオンにそのた名前を付けます)に恋をした。ハブとジャスミンが結婚した後、族長はハブの首に懸賞金をつけ、暗殺者から絶えず命を狙われた。ハブは族長との決闘に勝ったが、彼の命を2度救い、お前の命は俺のものだと言い、自分達を襲うことをやめるように警告した。
ウォルターがハブからもっと二人の話を聞きたいと頼むと、ハブはジャスミンと彼らの赤ちゃんが出産で死んだことを明らかにした。その後、ハブはフランス外人部隊に戻り、ガースと共に農場に引退し、そこで彼らは死ぬのをあきらめて待っていた。彼の母親はいつも彼に嘘をついているので、ウォルターはハブに確認を求めた。ハブは彼の「すべての少年が知る必要があること…」の話の一部で答えた、実際の真実は理想への信念ほど重要ではなかった。次に、ウォルターはハブに、十分に歳をとったときに残りの話を聞かせること頼み、ハブはしぶしぶ同意した。
ある夜遅く、ウォルターはガースを追跡し、納屋の下にお金で満たされた部屋があることを目撃した。別の夜、ウォルターの母親と彼女の現在のボーイフレンド、スタンという名前の「私立探偵」と思われる人が到着した。叔父が眠っている間、スタンとメイはウォルターに彼の叔父の財産の場所を明らかにするよう要求し、彼らは実際には銀行強盗であると主張した。代わりに、ウォルターが叔父を信じることを選択すると、スタンはウォルターに馬乗りし殴り始めた。危険にさらされているウォルターを感知したジャスミン(ライオン)がトウモロコシ畑から現れ、スタンに飛び掛かった。騒動に目覚めたハブとガースは、老いた雌ライオンがウォルターを守り、心不全で死んでいることに気づいた。
翌日、ウォルターは母親と一緒に出発し道に出ると、メイはスタンが回復するために彼と一緒にいると話し、ウォルターは代わりに「一度くらいは僕の事を考えてほしい」と彼女に頼み、彼女と別れた。ハブとガースは彼に再び会えて喜んだが、ウォルターは条件を加える必要があると主張した。ウォルターは高校、大学を卒業するまでは一緒に過ごし、できる限り健康で長生きするように条件を伝えた。
17年後、ウォルターは複葉機での飛行スタントの失敗による叔父の死を保安官から連絡を受けた。農場に到着すると、彼は叔父の遺言書を与えられ、「ガキ(ウォルター)がそれをすべて手に入れる。老ライオン傍に一緒に、埋葬しろ」と書かれていた。その後、「サハラ石油」のロゴが付いたヘリコプターが家屋敷の近くに着陸し、男が幼い息子と一緒に出て、ラジオでハブとガースの死について聞いたと説明した。彼は、彼の祖父、「非常に裕福な族長」によって彼の若い頃に彼に語られた物語の中で二人のアメリカ人として名前を認識していた。その男の幼い息子がウォルターに彼の叔父が本当に生きていたかどうか尋ねると、ウォルターは「そうだ。彼らは本当に生きていた」と。
ウォルター少年と、夏の休日 スタッフ
監督:ティム・マッキャンリーズ
脚本:ティム・マッキャンリーズ
製作:デヴィッド・カーシュナー,スコット・ロス,コーリー・シエネガ
製作総指揮:ジャニス・ロスバード・チャスキン,ケヴィン・クーパー,トビー・エメリッヒ,マーク・カウフマン,カレン・ループ
音楽:パトリック・ドイル
撮影:ジャック・N・グリーン
編集:デヴィッド・モリッツ
配給:ニュー・ライン・シネマ,日本ヘラルド映画
ウォルター少年と、夏の休日 キャスト
ウォルター:ハーレイ・ジョエル・オスメント
ハブ・マッケーン:ロバート・デュヴァル
ガース・マッケーン:マイケル・ケイン
メイ(ウォルターの母):キーラ・セジウィック
スタン:ニッキー・カット
大人になったウォルター:ジョシュ・ルーカス
ラルフ:マイケル・オニール
ヘレン:ディードル・オコンネル
族長の孫息子:エリック・バルフォー
若き日のハブ:クリスチャン・ケイン
若き日のガース:ケヴィン・ハベラー
ジャスミン:エマニュエル・ヴォージア
族長:アダム・オズターク
マーサ:ジェニファー・ストーン