悪魔を見たは、2010年公開の韓国映画。韓国の異才、キム・ジウン監督を務め、人間の内なる悪魔を凄惨に描いたサイコ・サスペンス映画。婚約者を殺された男が、血も涙もない卑劣なシリアル・キラーを執拗に追い詰める様子を描く。
悪魔を見た 映画批評・評価・考察
悪魔を見た(あくまをみた、原題:악마를 보았다)
脚本:34点
演技・演出:18点
撮影・美術:18点
編集:8点
音響・音楽:8点
合計86点
異常性癖を持つ殺人鬼に惨殺された婚約者の復讐を凄腕のエリート捜査官が行うという映画やドラマならではのストーリーですが、それを異常なまで描写しつくしたのが今作だと思います。殺人鬼の友達は殺人鬼というのも駄目押しで描かれていますが、イ・ビョンホン演じるスヒョンは圧倒的格闘術で殺人鬼たちを制圧します。それでも人が考える思考を超えてくるのが悪魔のなせる力なのか、本当に恐ろしいです。
韓国映画といえばバイオレンスと言っていいほどその描写の凄さは世界でもトップレベルです。日本人には描けない映し出せない凄みを感じます。倫理の境界線が日本人とは違うなと。。。そこまで描写するかというところまで全部、映し出した作品の強さ、チェ・ミンシクの演技力。イ・ビョンホンもアクションのキレキレ具合はさすがだと思いますが、チェ・ミンシクは人を越えた演技ができる人だと感じました。日本人俳優ではもう見る事ができないのかもしれません。
悪魔を見た あらすじ
ある夜、雪の夜道で車がパンクし、レッカー車の到着を待っていた若い女性が、黄色いスクールバスに乗った男に連れ去られる。地元警察は大規模な捜索を開始。まもなく川底から切断された頭部を発見する。このバラバラ殺人事件の被害者は、引退した重犯罪課の刑事チャン(チョン・グクァン)の娘ジュヨン(オ・サナ)だった。一ヵ月前にジュヨンと婚約したばかりの国家情報院捜査官スヒョン(イ・ビョンホン)は、ジュヨンが事件に巻き込まれる直前まで携帯電話で会話を交わしており、彼女を救えなかった自分のふがいなさを何度も呪う。深い絶望感に苦しむ彼は、自力で犯人を追い詰めると決心。上司に休暇を申し出、チャンが元部下から入手した捜査資料を受け取り、捜査線上に浮上した4人の有力容疑者をひとりまたひとりと力ずくで締め上げる。保険外交員を装って残る容疑者ギョンチョル(チェ・ミンシク)の実家を訪ねたスヒョンは、ひとり息子から現在の住みかを聞き出すことに成功。ギョンチョルのねぐらで女性用の下着やバッグを発見し、この男こそが犯人だと確信する。ねぐらの隣には被害者たちをバラバラにした血生臭い作業場があり、排水溝からジュヨンの婚約指輪を拾い上げたスヒョンは大粒の涙をこぼす。そんな中、塾の送迎バスの運転手であるギョンチョルは、ジュヨンに続いて別の若い女性を惨殺、さらに塾生の少女を広大な畑に連れ込む。だがそこにスヒョンが現れ、真夜中のビニールハウスでふたりは初めて対峙する。スヒョンを刑事と察知したギョンチョルは、鎌を振りかざして先制攻撃を仕掛けるが、スヒョンは強烈なキックで相手をノックアウト。朦朧としたギョンチョルの左手の骨を砕き、GPSチップのカプセルを飲み込ませ、その場を立ち去る。やがて意識を取り戻したギョンチョルは、自分を逮捕することも、とどめを刺すこともしなかったスヒョンの真意がまったくわからず、再び蛮行に及ぶのだが……。
悪魔を見た スタッフ
監督:キム・ジウン
脚本:パク・フンジョン
音楽:モグ
撮影:イ・モゲ
編集:ナム・ナヨン
製作会社:ショーボックス
配給:ショーボックス,ブロードメディア・スタジオ
悪魔を見た キャスト
スヒョン:イ・ビョンホン
ギョンチョル:チェ・ミンシク
ジュヨン:オ・サナ
チャン:チョン・グクァン
オ課長:チョン・ホジン
セヨン:キム・ユンソ
テジュ:チェ・ムソン