喜劇 競馬必勝法は、1967年公開の日本映画。必勝法シリーズ(または「喜劇 競馬必勝法シリーズ)第1作。競馬予想の「社長命令」を受けた競馬狂のサラリーマンとベテラン予想屋がタッグを組んで難レースの予想に挑む姿を通じ、「泣き笑い人生を描くオールスター喜劇映画。最初からシリーズ化は決定していたが、好評を受け、予定通りシリーズ化され、「必勝法シリーズ」「喜劇競馬必勝法シリーズ」として『喜劇 競馬必勝法 大穴勝負』(1968年3月)『喜劇 競馬必勝法 一発勝負』(1968年9月)を合わせ、シリーズ三作品が製作された。
喜劇 競馬必勝法 映画批評・評価・考察
喜劇 競馬必勝法
脚本:35点
演技・演出:15点
撮影・美術:14点
編集:8点
音響・音楽:6点
合計80点
その後の趣味映画の基礎プロットを築いたコメディ映画。社長と平社員が共通の趣味を通じて仲良くなる設定や奥さんが美人で器量があることなど後のコメディ映画への影響が大きい作品だと思いました。DVDの販売が無く、配信サービスでの視聴となりますが、こういう古き良き映画を再び見れる良い時代になったものだと思えます。今や鬼籍の俳優さんが多く、若い時代の演技が見れるのも今となっては見どころです。
今作品はU-NEXT で見ました。
喜劇 競馬必勝法 あらすじ(ネタバレ)
予想屋の源三や早川が一目をおくほど競馬通の河辺は、会社では平凡なサラリーマンとして日々を送っていた。ある日、競馬場で知った峯岸という男をコーチして十六万円を儲けさせたのだが、実は峯岸は河辺の会社の新社長だったのだ。
競馬に凝った峯岸は早速、河辺を秘書室付きに任命して、競馬データの収集をやらせた。河辺の妻みちえは、夫の安月給を補うため歯科医をやっているが、いままで堅く禁じていた競馬で河辺が出世してくれれば、と自らも競馬の研究を始めたのである。ところが、みちえの競馬熱が昂じるにつれて、河辺は競馬に興味を失っていった。競馬は自分の命の次に大切な金で儲けるから面白いので、社長のためにビジネス化されては面白味がない、と河辺は思っていたのだ。
そんなあいだに峯岸は、次第に競馬に自信をつけていたが、ある日、大阪へ出張するため、三十万円を河辺に渡して大レースに「3-7」の一本買を依頼した。峯岸の狙いは大穴だったから、どうせ駄目だと思った河辺はその金を飲代に使ってしまった。ところが、峯岸の狙いは的中、河辺がその馬券を買っていれば五百万円の配当がついたのだ。
慌てた河辺はその五百万円を峯岸に返すため源三やみちえとレースの研究を始め、データ算出の結果、木曜日の第九レースに狙いをつけ、大穴を狙って「1-4」に二十万円を投じた。だが、それはハズれた。馬券を捨てて茫然自失している河辺たちの耳に、ルール違反があって「1-4」が当りと報じるアナウンスの声が聞えた。紙屑回収問屋に走って死にもの狂いで当り券を探した河辺は、無事五百万円を峯岸に返すことが出来た。
この出来事で、河辺も峯岸ももう競馬はやめて社業に専念すると誓ったが、翌日の競馬場には、相変らずレースに熱狂する二人の姿が見られた。
喜劇 競馬必勝法 スタッフ
製作:大川博
監督:瀬川昌治
脚本:井手雅人・瀬川昌治
企画:今田智憲・吉峰甲子夫・吉田達
撮影:山沢義一
美術:北川弘
音楽:木下忠司
録音:広上益弘
照明:元持秀雄
編集:祖田冨美夫
助監督:高桑信
進行主任:伊藤源郎
現像:東映化学工業株式会社
挿入歌 – 谷啓「競馬必勝法」(作詞:関沢新一、作曲:木下忠司)
製作会社:東映東京撮影所
配給:東映
喜劇 競馬必勝法 キャスト
大田原源三(予想屋 みちえの患者):伴淳三郎
河辺春男(電機メーカー社員):谷啓
峯岸(電機メーカー社長):進藤英太郎
河辺みちえ(春男の妻 歯科医):白川由美(東宝)
大田原ふさ子(源三の妻):京塚昌子(東宝)
早川(源三の弟子 真弓の彼氏):山城新伍
大田原真弓(源三の娘):小川知子
大川慶次郎(競馬評論家):本人
加納(コーチ屋の相棒):南利明
ユミ(ホステス):桑原幸子
大田原厳(源三の息子):吉野謙二郎
佐藤(春男の同僚):大泉滉
山崎(春男の同僚):小林稔侍
ショーの司会者:ジョージ吉村
人事課長:杉義一
ジョッキーの男(コーチ屋の仲間):岡部正純
中村(春男の同僚):小松政夫
重役B:片山滉
黒田(峯岸の秘書):村上不二夫
(役名なし):永井秀明
刑事A:植田灯孝
アナウンサー:鳥居滋夫(フジテレビ)
予想屋C:滝島孝二
一郎:南幸伸
ニコヨン:清見晃一
助手:須賀良
予想屋A:相原弘
刑事B:木村修
予想屋B:比良元高
予想屋D:菅原壮男
クレジットなし
重役A:清水元
重役C:久保比佐志
紳士風の男(コーチ屋):三木のり平
丹波哲郎(競馬中継番組のゲスト):本人