ヴィレッジは、2023年公開の日本映画。能の演目『邯鄲』を物語の核に繰り広げられるサスペンス。ある閉鎖的な村を舞台に、父の汚名を被り借金苦で未来への希望もないゴミ処理場作業員の青年と、東京から帰ってきた幼なじみがひかれ合う様を描く。「新聞記者」「余命10年」の藤井道人監督のオリジナル脚本を、横浜流星主演で映画化したヒューマンサスペンス。「新聞記者」「ヤクザと家族 The Family」「空白」などを手がけ、2022年6月に他界した河村光庸プロデューサーの最後のプロデュース作品。
ヴィレッジ 映画批評・評価・考察
ヴィレッジ
脚本:27点
演技・演出:17点
撮影・美術:16点
編集:7点
音響・音楽:7点
合計74点
村社会を描いてる社会派映画や犯罪映画のようですが、都合よく出来事が起こりすぎる脚本についてはリアリティを感じませんし、昼ドラや火曜サスペンス的、韓ドラ的な構成です。期待値が高い作品だけに裏切られるような気持ちになるかもしれません。村の特異さではなく、個人や家庭の特異さが出ている内容なので、村社会や日本社会の縮図というには、説得力がありません。能や儀式が添え物になってるだけで作品との絡みが薄すぎます。
横浜流星の研ぎ澄まされた演技力と、圧倒的存在感の一ノ瀬ワタル。この映画の脚本(伏線未回収・展開無理筋)には賛否あるかと思いますが、二人の演技は素晴らしかった。この二人とは別次元で中村獅童については”さすが”です。作品の空気感を殺さず、自身の演じる独自の空気も漂わせています。
ヴィレッジ あらすじ
夜霧が幻想的な、とある日本の集落・霞⾨村(かもんむら)。神秘的な「薪能」の儀式が行われている近くの山には、巨大なゴミの最終処分場がそびえ立つ。幼い頃よりこの村に住んでいる片山優(横浜流星)は、美しい村にとって異彩を放つ、このゴミ処理施設で働いているが、母親が抱えた借金の支払いに追われ、ゴミ処理施設で働く作業員に目をつけられ、希望のない日々を送っていた。そんなある日、幼馴染の美咲が東京から戻ったことをきっかけに物語は大きく動き出す――。
今の優を気づかう美咲。ある時、職場で美咲が優を子供向けツアーの案内役に優を抜擢する。
ヴィレッジ スタッフ
監督・脚本:藤井道人
音楽:岩代太郎
企画・製作・エグゼクティブプロデューサー:河村光庸
製作:堀内大示,和田佳恵,石垣裕之,伊達百合
企画プロデュース:椿宜和,野副亮子,柳原雅美
プロデューサー:行実良,角田道明
アソシエイトプロデューサー:長井龍
ラインプロデューサー:吉田信一郎
撮影:川上智之
照明:上野甲子朗
録音:岡本立洋
美術:部谷京子
スタイリスト:皆川美絵
ヘアメイク:橋本申二
編集:古川達馬
CGプロデューサー / コンセプトデザイン:平野宏治
VFXスーパーバイザー:吹谷健
シニアカラリスト:石山将弘
オンラインエディター:亀山和寛
スーパーヴァイジングサウンドエディター:勝俣まさとし
リレコーディングミキサー:浜田洋輔
キャスティング:杉山麻衣
助監督:逢坂元
制作担当:菱川直樹
能楽監修:NPO法人 七五・近衞忠大
能楽指導:シテ方喜多流・塩津哲生,塩津圭介
協力:ICheck,Revirase
配給:KADOKAWA,スターサンズ
宣伝:KICCORIT
制作プロダクション:スターサンズ
制作協力:Lat-Lon
製作幹事:KADOKAWA
製作:「ヴィレッジ」製作委員会
ヴィレッジ キャスト
片山優:横浜流星
最終処分場に纏わるとある事件がきっかけで、霞門村にあるゴミ最終処分場で働いている。
中井美咲:黒木華
東京から出戻った、優の幼なじみ。
大橋透:一ノ瀬ワタル
修作の息子で、優が働くゴミ最終処分場の作業員。
筧龍太:奥平大兼
ゴミ最終処分場で働く作業員。
中井恵一:作間龍斗
内気な性格の、美咲の弟。
丸岡勝:杉本哲太
ゴミ最終処分場を利用して不法投棄を繰り返すヤクザ。
片山君枝:西田尚美
優の母親。ギャンブルに溺れて多額の借金を抱えている。
大橋ふみ:木野花
霞門村で絶大な権力を誇る女性。
大橋光吉:中村獅童
修作の弟。過去の事件を切っ掛けに村を出ているが、霞門村で数少ない薪能の使い手。
大橋修作:古田新太
透の父で、霞門村の村長。