マラヴィータは、2013年公開のアメリカ・フランス合作映画。ロバート・デ・ニーロ演じる元大物マフィア一家と現役マフィアとの対立を、製作総指揮マーティン・スコセッシ、監督リュック・ベッソンで描くクライムコメディー。FBIの証人保護プログラムのもとで偽名を使い、世界を転々とする元大物マフィアファミリーがマフィアの雇った殺し屋グループとの壮絶な戦いを繰り広げる。主人公の妻役にミシェル・ファイファー、一家を監視するFBI捜査官役でトミー・リー・ジョーンズが共演。
マラヴィータ 映画批評・評価・考察
マラヴィータ(英語題: The Family, 仏語題: Malavita)
脚本:29点
演技・演出:15点
撮影・美術:15点
編集:6点
音響・音楽:7点
合計72点
クライマックスは見ごたえがあり、面白いのですが、その前にキャラクターを説明する必要があるせいか、家族を個々に描くにしては唐突で少々乱暴なシーンが多くあります。この家族、やばい!を表現したいんだと思いますが、ブラック・ユーモアがあまり笑えない(暴力に偏りすぎ)ところがありました。ロバート・デ・ニーロとミシェル・ファイファーの貫禄ある演技は作品を底上げしていますし、リュック・ベッソンが演出するアクションシーンは盛り上がりますよね。脚本としては平凡かな~と思いますが、作りてと演じてが上手ければ佳作クラスの映画には仕上げてくるのは流石ですね。
マラヴィータ あらすじ(ネタバレ)
フランス・ノルマンディーのとある田舎町に、アメリカ人のブレイク一家が引っ越してきた。彼らは一見ごく普通のアメリカ人の一家のようだが、実は主のフレッドは本名がジョヴァンニ・マンゾーニという元マフィアで、家族ともどもFBIの証人保護プログラムを適用され、様々な偽名を名乗りながら世界各地の隠れ家を転々としていた。FBI捜査官のスタンスフィールドからは度々「目立たずに地域のコミュニティーに溶け込むように」と言われていたが、一家揃って行く先々でトラブルを起こしてしまい、短期間で隠れ家を変える日々を過ごしていた。ノルマンディーの町に移ってからも、妻マギーはアメリカ人である自分の感性を馬鹿にした店員のいるスーパーを爆破し、娘ベルと息子ウォレンは転入した学校で不良学生たちを袋叩きにしてボスの座に就き、悪行三昧。フレッド自身も気に入らない人間を半殺しにして病院送りにしていた。
そんな中でもフレッドたちは何とかコミュニティーに溶け込み、フレッドは小説家として自身の半生を書き始めて人望を集め、マギーは近所の教会の神父に心を許すようになり、ベルは学校の教育実習生と初恋を経験していた。しかしウォレンが学校発行の新聞に、父がマフィア時代にドン・ルケージと交わしたジョークを載せてしまい、その新聞が巡り巡ってアメリカの刑務所に収監中のルケージの元に届いてしまう。フレッドの裏切りで逮捕されたルケージは復讐の機会を狙っており、部下に命じてフレッド一家の元に殺し屋を差し向ける。同じ頃、マギーは神父にマフィアであることを告解したところ「悪魔の一家」と蔑まれて拒絶され、ベルは失恋、ウォレンは学校内の悪行がバレてしまう。一家がコミュニティーから孤立し始めたことを知ったスタンスフィールドは、彼らを次の隠れ家に移そうと考える。
FBI捜査官たちが移転の準備を進める中、ルケージの殺し屋集団が隠れ家を襲撃し、彼らは隠れ家ごとフレッドをロケットランチャーで吹き飛ばすが、生き延びたフレッドは脱出に成功し、騒ぎを知った家族は殺し屋集団を逆に返り討ちにして全滅させる。名前を新しく変えたフレッド一家は、次の隠れ家に向かうため町を離れる。
マラヴィータ スタッフ
監督:リュック・ベッソン
脚本:リュック・ベッソン,マイケル・カレオ
原作:トニーノ・ブナキスタ(『隣りのマフィア』より)
製作:ヴィルジニー・ベッソン=シラ,ライアン・カヴァノー
製作総指揮:マーティン・スコセッシ,タッカー・トゥーリー
撮影:ティエリー・アルボガスト
編集:ジュリアン・レイ
製作会社:ヨーロッパ・コープ,レラティビティ・メディア
配給:ブロードメディア・スタジオ
マラヴィータ キャスト
フレッド・ブレイク / ジョヴァンニ・マンゾーニ:ロバート・デ・ニーロ
マギー・ブレイク:ミシェル・ファイファー
ベル・ブレイク:ディアナ・アグロン
ウォレン・ブレイク:ジョン・デレオ
ロバート・スタンスフィールドFBI捜査官:トミー・リー・ジョーンズ
ディ・チッコ:ジミー・パルンボ
カプート(ミモ):ドメニク・ランバルドッツィ
ドン・ルケーゼ:スタン・カープ
ロッコ:ジョン・フレダ