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ペット・セメタリー|埋葬した死体がよみがえるが、その性格が邪悪にゆがんでしまう禁断の地をめぐる恐怖を描く

ペット・セメタリー 映画
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ペット・セメタリーは、1989年にアメリカで映画化された。映画タイトルの原題は小説と同じだが、日本では『ペット・セメタリー』として公開された。原題の「Pet Sematary」は「ペット霊園」の意味であるが、英語の正しい霊園のスペルはCemeteryである。これは、「(本作品に登場する)ペット霊園の入り口には、幼い子供の書いた看板がかかっているが、”CEMETERY”を”SEMATARY”という子供らしいスペルミスをしている」と描写されていることから、そのスペルミス表記を原題として採用したものである。2019年にリメイクされた。

ペット・セメタリー 映画批評・評価・考察


ペット・セメタリー(原題:Pet Sematary)

脚本:34点
演技・演出:14点
撮影・美術:15点
編集:8点
音響・音楽:4点
合計75点

主題は“愛するが故に、呪いの力を借りてまでも死んだ家族を生き返らせようとしてしまう”という「人間愛・家族愛の哀しさ、人間の愚かさ」といった点に置かれています。原作・脚本のスティーヴン・キングのお気に入り映画で、牧師役でカメオ出演しています。この映画の登場人物は、良い人で構成され、良き家族、良き隣人に恵まれたほのぼのとした雰囲気の中、不幸が連鎖的に起こり、愛のために愚かな判断を繰り返してしまうというものすごく悲しい作品となっています。

頭がぱっくり割れた心優しい霊パスコーと、脊髄の病気で身の毛もよだつ姿をしたレイチェルの姉ゼルダがキーパーソンとなっていて、パスコーは家族を救おうと奔走し、姉ゼルダは悪霊となって家族を不幸に導いているようにも見える描写がある。亡くなった人が墓地に埋められ甦ってきたとき、その魂は邪悪になっているとも、悪霊に支配されているともとれるようになっている。個人的は、甦ったゲイジは悪霊となったゼルダが乗り移っていて、幸せな家族、幸せな妹を不幸のどん底に叩き落す行動のように見えました。

心理的にジワジワと来る恐怖というより、特撮・特殊メイクでの脅かしで恐怖を演出していて、びっくりするやん系ホラー。家族愛の奥深さがなければ、超B級映画だと思う。あと、最後のEDの曲はありえないほどヒドイ!

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ペット・セメタリー あらすじ(ネタバレ)

メイン州の田舎町ルドローの大学病院の院長に選ばれた医師ルイス・クリード(デール・ミッドキフ)は妻レイチェル(デニーズ・クロスビー)や2人の子供エリー(ブレーズ・バーダール)、ゲイジ(マイコ・ヒューズ)とシカゴから引っ越してきたが、家の前の道路を行きかう大型トラックに驚く。そんな彼らの向かいに住むジャド・クランダル(フレッド・グウィン)は、この道路で轢かれたぺットを葬るペットセメタリーの存在を教える。

ある日ルイスの病院にヴィクター・パスコー(ブラッド・グリーンクィスト)という患者が運び込まれてくるが、看護空しく息を引きとった。その夜ルイスは夢でパスコーから、あの墓地に足を踏み入れるなと告げられる。

レイチェルと子供達をシカゴの実家へ送り出した感謝祭の日、ルイスはエリーが可愛がっている仔猫の死骸を見つける。彼はジャドの案内で墓地の奥深く、山の中の平坦な場所にそれを埋めると、翌朝その猫が生き返るが凶暴と化していた。

ある日レイチェルの家事を手伝っていたミッシー・ダンドリッジ(スーザン・J・ブロムマート)が自殺したことで、彼女は自分の姉ゼルダの死を思い出し苦にしていた。さらにクリード一家とジャドの団欒の日、ゲイジが大型タンクローラーにはねられ轢死する悲劇が起きた。

例の墓地にゲイジを埋めようとするルイスにジャドは、呪われた人間となって生まれ変わる、と諭すが、レイチェルとエリーが実家に戻ったある夜、彼は息子をあの墓地に埋めた。異変を察したレイチェルは慌ててメイン州の自宅に向かうが、ゼルダの夢に悩まされる彼女を幽霊のパスコーが見守っていた。

やがて生き返ったゲイジは、父の鞄からメスを奪い、いたずらをする様にジャドを死に追いやった。そして家にたどりついた母の命をも奪うのだった。ついにルイスはゲイジの命を奪い、妻の死体をまたあの墓地に埋めようとしている。それは悲嘆のあまり狂ったようになってしまった男の姿だった。

ペット・セメタリー スタッフ

監督:メアリー・ランバート
製作:リチャード・P・ルビンスタイン
脚本:スティーヴン・キング
原作:スティーヴン・キング
音楽:エリオット・ゴールデンサール
撮影:ピーター・スタイン
編集:ダニエル・P・ハンリー,マイク・ヒル
配給:パラマウント映画,UIP

ペット・セメタリー キャスト

ルイス:デイル・ミッドキフ
ジャド:フレッド・グウィン
レイチェル:デニーズ・クロスビー
エリー:ブレーズ・バーダール
ゲイジ:ミコ・ヒューズ
パスコー:ブラッド・グリーンクィスト

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