フラットライナーズは、1990年公開のアメリカ合衆国の映画。野心に満ちた医学生たちの、危険な死の実験が引き起こす恐ろしい出来事を描くサスペンス。エグゼクティヴ・プロデューサーはスコット・ルーディン、マイケル・ラックミルと脚本も兼ねるピーター・フィラルディ、製作はマイケル・ダグラスとリック・ビーバー、監督は「ロストボーイ」のジョエル・シューマカー、撮影は「スピード」のヤン・デ・ボン、音楽はジェームズ・ニュートン・ハワードが担当。
フラットライナーズ 映画批評・評価・考察
フラットライナーズ(原題:Flatliners)
脚本:32点
演技・演出:14点
撮影・美術:14点
編集:7点
音響・音楽:7点
合計74点
製作にマイケル・ダグラスが参加、監督がジョエル・シュマッカー、撮影はヤン・デ・ボンと裏方も豪華で、出演も90年代を代表する若手スターが勢揃いし、現在では共演不可能な主役揃いとなっている。
臨死体験と過去の罪がリンクし、幻覚(悪夢)が現実となるというのは斬新なストーリーだった。宗教的な要素があり贖罪がテーマに置かれている。ウィリアム・ボールドウィンは、シャロン・ストーンと共演した「硝子の塔」でも似た性癖の役を演じている。
フラットライナーズ あらすじ(ネタバレ)
シカゴの医大の学生ネルソン(キーファー・サザーランド)は死の壁の向こうを覗こうと自ら実験台になる計画を仲間に打ち明け、女子学生のレイチェル(ジュリア・ロバーツ)、停学処分を受けているデヴィッド(ケヴィン・ベーコン)、プレイボーイのジョー(ウィリアム・ボールドウィン)、医学による人類創世を夢想するランディ(オリバー・プラット)の4人の野心的な学生が協力することになった。大学の美術館に秘密裏に集まった彼らは人工的にネルソンの心臓を停止させ、そして1分後に蘇生を試みた。死後の世界から戻ったネルソンはそこで記憶の中の不思議なイメージを見たと語る。次にジョーが実験台になり、彼は歪んだ女たちのイメージを見る。実験からしばらく経った後、2人を幻覚が襲う。ネルソンが子供の頃木の上に追いつめて誤って殺してしまった少年ビリーが実体化して彼に傷を負わせ、ジョーは恋人と一緒の時、過去に弄んだ女たちの姿をTV画面に見る。しかしそんなものを信じない実証派のデヴィッドは自ら心臓停止状態(フラットライナーズ)を3分50秒に引き延ばして実験に臨むが、彼もまた幼い頃いじめた黒人少女ウィニーの幻影を見る。そして最後に実験を受けたレイチェルは、戦争から帰り麻薬を射っている所を彼女に見られたことで自殺した父の姿を目撃する。彼らは死後の世界から潜在的な罪の意識を蘇らせてしまったのだ。デビットは成人したウィニーを訪ね謝ることで、レイチェルは幻影の中の父に許しを乞うことで罪の意識から解放されるが、ネルソンはビリーの墓石に祈ることでは許されず、1人で再び実験台に上り死界に戻ることを決意する。そこでネルソンはついにビリーが微笑むのを見る。その頃ネルソンの行動に気づいたデヴィッドらは急行し蘇生を始めていた。死後の世界から目覚め仲間たちの顔を目にしたネルソンは自分がついに許されたことを知るのだった。
フラットライナーズ スタッフ
監督:ジョエル・シュマッカー
脚本:ピーター・フィラルディ
製作:マイケル・ダグラス, リック・ビーバー
製作総指揮:スコット・ルーディン, マイケル・ラックミル, ピーター・フィラルディ
音楽:ジェームズ・ニュートン・ハワード
撮影:ヤン・デ・ボン
編集:ロバート・ブラウン
配給:コロンビア映画
フラットライナーズ キャスト
ネルソン・ライト:キーファー・サザーランド
レイチェル・マナス:ジュリア・ロバーツ
デヴィッド・ラブレシオ:ケヴィン・ベーコン
ジョー・ハーレー:ウィリアム・ボールドウィン
ランディ・ステックル:オリヴァー・プラット
アン・コルドレン:ホープ・デイヴィス
ウィニー・ヒックス:キンバリー・スコット
ビリー・マホーニー:ジョシュア・ルドイ
レイチェルの父:ベンジャミン・ムートン
エドナ:パトリシア・ベルチャー