ターミネーター2は、1991年公開のアメリカ合衆国の映画。スカイネットはジョン・コナーを殺すためにT-1000型ターミネーターを送り込んだ。人類存亡の最後の希望を守るべく、未来から別のターミネーターが少年を守るために送り込まれ、人類の命運をかけた戦いを描く。ウィリアム・ウィッシャーと共同で脚本を執筆したジェームズ・キャメロンが監督・製作を務めた。1991年7月3日にトライスター・ピクチャーズから米国で公開された。公開後、演技、アクションシーン、視覚効果などが評価され、大成功を収めた。全世界で5億2,000万ドルの興行収入を記録し、シュワルツェネッガーのキャリアの中で1991年最高の興行収入を記録した。この作品は、アカデミー賞の音響編集賞、録音賞、メイクアップ賞、視覚効果賞、ヒューゴー賞映像部門など、数々の賞を受賞した。その後、2003年に『ターミネーター3』、2009年に『ターミネーター4』と2つの続編、2015年にリブート作品『ターミネーター:新起動/ジェニシス』、そして2019年にはジェームズ・キャメロンが本作の正統な続編と位置付けて、ターミネーターシリーズの製作に復帰した『ターミネーター:ニュー・フェイト』が公開された。
ターミネーター2 映画批評・評価・考察
ターミネーター2(原題: Terminator 2: Judgment Day、T2)
脚本:40点
演技・演出:20点
撮影・美術:20点
編集:10点
音響・音楽:10点
合計100点(満点)
今作の初見は、中坊軍団で映画館で見ました。見終えた後の僕らの興奮冷めやらぬはしゃぎっぷりは、今でも覚えてます。T-1000のインパクトが凄すぎて、複数人が全力でものまねしながら走ってました。まったくネタバレしてなかったので、まずT-800が味方になるとは思いもよりませんでしたし、ロバート・パトリック(T-1000)の善玉の可能性も視野に入れて見てました。なので驚きと興奮の連続ですよね。配給会社がネタバレ禁止のキャンペーンを大々的にやってたと思いますし、当時はインターネットもありませんでしたので、口コミ以外では広がらず、それが功を奏した時代でした。
I’ll be back(アイルビーバック)、Hasta La Vista Baby(アスタラビスタベイビー)といった名セリフは、映画を見た数か月は、何かとものまねしていたように思います。ほんと、流行ってました。自分が子供だったってこともありますが、今まで見た映画であれほど興奮した記憶ってないんですよね。すごい世界を見た感じが本当にしたんです。それまでの作品では感じられなかったものでした。
今作品はU-NEXT で見ました。
ターミネーター2 あらすじ(ネタバレ)
1994〜95年のロサンゼルス。10年前のサラ・コナーとターミネーターの死闘を知る者は無く、1997年8月29日に起こり得るスカイネットと人類間の核戦争「審判の日」を記憶するサラは、後にスカイネットを開発するサイバーダイン社への爆破未遂事件を起こした後、精神病患者として警察病院へ収監され、非人道的な拘束を受けていた。サラとカイル・リースとの間に生まれた息子のジョンは養父母の下に引き取られていたが、最終戦争に備えるサラの偏った教育を受けたジョンは子供ながらにハッキングや武器の知識に精通している一方で、今では母の言動を与太話と断じながら仲間たちと非行に走る日々を送っていた。
ある日、時空を超えて再び2体のターミネーターが送り込まれる。1体は10年前と同モデルのT-800・モデル101型、もう1体は変形自在の液体金属で構成された最新モデルT-1000型。2体はそれぞれ共通の目標であるジョンを捜索し、ショッピングモールにいた彼をほぼ同時に発見する。T-1000の襲撃からジョンを救ったのは、かつてサラを襲ったT-800だった。警察官に扮したT-1000の追撃を振り切った後、T-800は未来のジョンが過去の自分を護るため、鹵獲したT-800を再プログラムしてこの時代へ送り込んだことを告げる。T-800はジョンの指示にはすべて従うようプログラミングされていた。T-800の出現によりサラの話が真実であることを知ったジョンは、T-1000の次の標的であるサラの救出に向かう。
その間、警察病院ではサラがショッピングモールで撮影されたT-800の写真を見せられ、危機が近づいていることを悟る。彼女は病室を抜け出して脱出を図り、病院の職員たちに取り押さえられるが、そこにジョンとT-800、そしてT-1000が現れる。辛くも彼女を保護してT-1000から逃れたジョン一行は、メキシコ方面への逃亡を図る。サラは母を助けたい一心で危険に身をさらしたジョンを叱責し、かつて自らを襲ったターミネーターと同型であるT-800の破壊も試みるが、ジョンの説得で思い留まる。サラの友人のキャンプにて、ジョンがT-800と交流し、信頼を深めていく様子を見たサラは、やがてこの忠実な殺人機械こそがジョンの絶対的な保護者としてふさわしい存在であることを悟り、次第に見方を改めて行く。
T-800から、スカイネット誕生に繋がるコンピュータ素子を開発することになるサイバーダイン社の技術者マイルズ・ダイソンの存在を知らされたサラは、戦争を阻止すべく単身でダイソン宅に侵入して彼の殺害を試みる。しかし、ダイソンは未来のことは何も知らずに幸福な家庭を持つ市井の技術者であり、傷つけられてなお妻子と庇い合う姿に、サラは殺害を躊躇する。母を追って来たジョンは、サラを翻意させ、ダイソン夫妻にすべてを話すと共に、彼の研究がかつてサラの命を狙い、破壊された最初のターミネーターの残骸に基づいていることを知る。因果の輪を断ち切るべく、一同はマイルズを伴ってサイバーダイン社へ侵入。警官隊に包囲される中、マイルズの犠牲とT-800の奮戦により、研究のすべてを破壊し、保管されていた最初のターミネーターの部品を持ち出す。
サイバーダイン社から逃走するサラ達の背後には、奪った警察無線で状況を把握したT-1000が迫っていた。カーチェイスの末、一同は製鉄所へと突っ込む。T-1000はタンクローリーから漏れ出した液体窒素を浴びて氷漬けとなり、T-800の銃撃で粉砕されるが、溶鉱炉の熱により直ぐに溶解・再生する。短時間のうちに急激な変化を繰り返したため、T-1000は機能不全を起こしていたものの、T-800を依然として圧倒し苦戦させる。T-1000の猛攻の前に左手を失い、さらに動力源を破壊され一時的に機能停止するT-800だったが、予備電源により辛くも活動を再開。サラやT-800との死闘の末、T-1000はグレネードランチャーを撃ち込まれ溶鉱炉へ転落し、断末魔の叫びとともに溶解し最期を迎えた。
ジョンは、サイバーダイン社で奪取した、1984年に回収されたT-800の右腕とマイクロチップを溶鉱炉に放り込む。しかし、T-800は、同じものが自身にも内蔵されているため、自身を溶鉱炉へ沈ませて「消滅」させることをサラとジョンに求める。だが二人にとって、もはやT-800は単なる「機械」という存在を遥かに超えていた。泣いて嫌がるジョンの頬を伝う涙に触れたT-800は、初めて人間の感情と生命の尊厳を理解する。ジョンと別れの抱擁、サラと感謝の握手を交わした後、T-800はコナー親子に見送られながら溶鉱炉に没した。彼が溶鉱炉へ沈みながら最後に見せたのは、メキシコでジョンに教えられたサムズアップであった。
不確定な未来の闇に対し、サラは殺人機械ターミネーターが生命の価値を学べた事実に希望の光を見出すのだった。
ターミネーター2 スタッフ
監督:ジェームズ・キャメロン
脚本:ジェームズ・キャメロン,ウィリアム・ウィッシャー
製作:ジェームズ・キャメロン
製作総指揮:ゲイル・アン・ハード,マリオ・カサール
音楽:ブラッド・フィーデル
主題歌:「You Could Be Mine」ガンズ・アンド・ローゼズ
撮影:アダム・グリーンバーグ
編集:コンラッド・バフ,マーク・ゴールドブラット,リチャード・A・ハリス
配給:トライスター ピクチャーズ,東宝東和
ターミネーター2 キャスト
T-800:アーノルド・シュワルツェネッガー
サラ・コナー:リンダ・ハミルトン
ジョン・コナー:エドワード・ファーロング
T-1000:ロバート・パトリック
マイルズ・ダイソン:ジョー・モートン
ドクター・シルバーマン:アール・ボーエン
タリッサ・ダイソン:S・エパサ・マーカーソン
ティム:ダニー・クックシー
エンリケ:カスチュロ・ゲッラ
ジャネル:ジェニット・ゴールドスタイン
トッド:ザンダー・バークレー
ダグラス:ケン・ギーベル
ロイド(冒頭に出てくる店の店主):ピート・シュラム
ブライアント:エナルズ・バール
モスバーグ刑事:ドン・レイク
ウェザビー刑事:リチャード・ヴィダン
町の若者:ジム・パーマー
町の若者の連れの黒人:ジェラルド・G・ウィリアムス
夜勤のナース:グウェンダ・ディーコン
警備員ルイス:ドン・スタントン,ダン・スタントン(T-1000の変身)
ダニー:デボーン・ニクソン
ヨランダ:ダイアン・ロドリゲス
サイバーダイン社の保管庫の警備員:トニー・シモテス
冒頭でT-800に服を取られる男:ロバート・ウィンリー
冒頭でT-800にナイフで切りかかる男:ロン・ヤング
付き添いの看護師:マーク・クリストファー・ローレンス
カイル・リース:マイケル・ビーン
サラの孫娘:ミスティ・ジョー・ウォーカー